bed2f112.JPG私がメカニックになったころの自動車のエンジンには何本ものベルトが掛かっていた。ファン、オルタネーター、パワーステアリング、エアコンコンプレッサーなどなど。エンジンのクランクシャフトからの駆動をそれぞれに伝えるため、3〜4本のベルトを組み合わせて全てを回転させていた。90年代に入ったころから主流になってきたのがサーペンタイン型。これは1本のベルトを巧みにくねらせて全てのプーリーを回してしまおうというもの。これには主にベルトテンショナーという主にバネ仕掛けのプーリーが使われ、絶えず張力が一定に保たれる仕組みだ。省スペースであること、ベルトの張力調整のメンテナンスの必要がないこと、緩んできたときのスリップによる回転ロスが少なく各機能部品が効率よく稼動するにメリットがある。しかし、この張力があだとなることもある。ウォーターポンプやオルタネーターなど、高速で回転するプーリーの軸部分のベアリングが磨耗してきた場合でも、お構いなしに張力をかけ続ける。これがオートでなければ、ベルトを少し緩めに調整することでベアリングの寿命を伸ばすことも可能だった。
今日、ディスカバリー・シリーズ気離Εーターポンプを交換したが、これは幸いユーザーがエンジンルームからの異常な音に気づいたために二次被害には至らなかったケースだ。しかし、ウォーターポンプの軸には既にガタがあり、いつ焼きついて固着してもおかしくないし、軸部分からクーラントが漏れたかもしれない。いずれにしてもオーバーヒートという最悪のケースを免れることができた。