台風9号が深夜には関東あたりに上陸するとのこと。

私が子供の頃、台風は必ず夜の間に通り過ぎた。伊勢湾台風を経験している祖父母や両親は、台風が接近する前日から雨戸の更に外に雨戸が飛ばないように頑丈な角材で補強をしたり、屋根瓦が飛ばないように屋根に登って具合を点検したりしていた。台風の恐ろしさを経験した者だからこその備えだったのだろう。
朝になると台風は過ぎ去り、あるいは台風はそれたのかもしれないが、何事もなかったように私の一日が始まった記憶がある。

そんなふうに、幸いにも私は暴風雨を経験しないまま大人になった。1998年、初めて昼間に通り過ぎる台風を経験した。私は仕事で名古屋市内をクルマで走っていた。片側4車線の広い道路の脇の大きな銀杏の木が道路側に倒れ、4車線のうちの3車線をふさいでしまった場面にも遭遇した。市内は至るところで停電し、信号機も動いていない。夕方の帰宅時間に差し掛かるころには市バスも運休になっており、その情報も届かない人がバス停で風雨にさらされながら待ちぼうけを喰らっていたり。ガソリンスタンドも真っ暗で、当然給油もできない。コンビニもレジが機能せずに懐中電灯を頼りに手作業での営業をしていた。生まれて初めて台風の猛威を体験した日だった。さすがにそんな状況だったので、レイブリックも午後7時の閉店時間を待たずに店を閉めて、スタッフ全員家路を急いだのだった。

台風の進路から数百キロ離れている愛知県でも、夜が更けるとともにどんどん風が強くなっている。どうか最小限の被害だけで通り過ぎてほしい。