7daa4ae4.JPG16:00ごろ米軍戦闘機が県営名古屋空港に緊急着陸した。そのため、名古屋空港は閉鎖され、民間の旅客機の発着が一時ストップした。
ちょうどその頃、私は名古屋空港へ向うために高知空港にいた。17:30出発の名古屋行きのJAL便の搭乗手続きを済ませたのが16:30ごろ。その直後に出発に遅れが出るであろう旨の放送が流れ、空港閉鎖の事実を知った。
定刻の17:30ごろになっても状況は進展せず、『閉鎖解除の知らせが入り次第…』などのアナウンスが繰り替えされるのみだった。合わせて、名古屋への代替手段も案内され始めた。しかし、状況からして午後6時に高知に居てはその日のうちに名古屋へたどり着く方法はそうそうない。JALの提案は、18:25発のANA便で大阪伊丹空港へ飛ぶ方法。おそらく、JAL側がANAに空席の確保をした上でJALの乗客に案内しているのだろう。即座にその案内のチラシをプリントアウトし、カウンターに詰め寄るビジネスマン等に手渡しながら説明していた。私もそれを覗き見たが、それはそれは大変な手段だ。大阪伊丹空港からバスやモノレールを乗り継ぎ、新大阪から名古屋駅まで新幹線に乗り、更に名古屋空港までバスに乗る。到着は22:38。その交通費は実費。JALでは、18:30発の福岡行きの便もあるが、福岡から名古屋への便には空席の確約がないようだった。
時間に追われたビジネスマン等は『最悪の場合は欠航もあり得る』という説明もされており、18:25発の伊丹行きの便に乗るか否かの選択を強いられていた。私はその時点では高知市内のホテルを検索していた。翌朝の便に乗れば出勤にはギリギリ間に合う。また経済的にもビジネルホテル一泊のほうがずい分安い。
18:00頃ANA便大阪伊丹行きの搭乗が開始された。名古屋便が欠航されると予測した乗客はJALをキャンセルし、ANAに搭乗しはじめた。
JALの搭乗口のすぐ近くにお年寄りの女性が座っていた。ご自身の足で歩くのもやっとなほどのその女性には中年の女性が付き添っていた。18:10ごろだったと思う。決断の時間が迫る中でお二人は立ち上がってJALのカウンターへ行った。とても飛行機、モノレール、新幹線を乗り継いで深夜に名古屋に到着させるのはお気の毒だと感じるほどだった。しばらくしてJALの職員さんに体を支えられながら再び搭乗口前のベンチに戻ってきた。伊丹行きのANA便には乗らないようだ。しかも、落ち着いた様子(に見えた)。おそらく18:15〜18:20ごろの出来事だったと思う。
ここからは私の推測だが、きっとその時点では出発に遅れは出るがJAL便の名古屋行きは出発することが決まっていたのだろう。それをJAL側はそのお年寄りの方に説明したのではないかと思う。しかし、空港ロビー内ではアナウンスはしない。なぜかと言えば、既に伊丹行きのANA便に振替搭乗をお願いしてしまった乗客もいるから。伊丹行きが出発する前に発表してしまえば、『それならANAの飛行機には乗らない』と言い出すのが自然な発想で、既に積み込んだ荷物や、ANAに空席の確保依頼をしたJALの立場など、返って問題が拡大する可能性があるだろう。それなら、伊丹行きが順調に出発してしまってから『名古屋の空港閉鎖は解除』と発表するのがスムーズではなかろうか?! 私はホテル検索を中止し、次のアナウンスに注目した。
18:25、大阪伊丹空港行きANA便は定刻通り出発した。
そして18:30、ロビーにアナウンスが流れた。『名古屋空港の滑走路の安全確認が完了したため、これより名古屋行きの搭乗手続きを開始いたします。』
こうしてJAL便は予定より約1時間10分遅れで無事に名古屋に向けて出発した。