de5ffb86.JPGクラシック・レンジローバーの1993年モデルまでの空調システムは、非常に古典的だ。私がまだ幼少の頃、クルマにはクーラーが付いていないのが当たり前だった。当時のクルマにはフロントドアガラスの前端に開閉式の三角窓が付いており、走行風をダイレクトに車内に導くことで暑さを凌いでいた。さらに、小型の扇風機が付けられているクルマもよく見かけた。たまにドアガラスを閉めきって走っているクルマを見ると「あのクルマ、クーラーが付いているぞ!」と、羨ましく思ったものだ。もっとも、当時まだ子供だった私よりも、親たちは強烈に感じていたはず。40年近く前の遠い昔のことだ。
クラシック・レンジローバーの空調システムは、まさにそんな頃の「クーラー」とほぼ同じ。「エアコン」とはとても呼べない。「クーラー」なのだ。

クラシック・レンジローバーは、本来エアコン(クーラー)が付いていない頃の設計のクルマ。圧力ホースはエンジンルーム内で無造作に取り回されている。そのホースが漏れの最大の原因となる。最近のクルマでは、クルマの設計の段階でアルミ製のパイプがレイアウトされ、漏れの可能性を含んだフレキシブルホースの長さは最小限に留められている。ガスの減り具合もずい分抑えられるようになった。

さて、古典的なクラシック・レンジローバーのクーラー、そのホースは今では純正パーツの供給もままならない状態。レイブリックは既に何年も前から昔ながらの電装屋さんにお願いしてクーラーホースを作成することで対応してきた。しかし、徐々にそんな小回りの聞く電装屋さんも減りつつある。クラシックカーを維持することは、今後さらに難しくなるだろうが、それを克服していくことも楽しみのひとつだ。今回の作業も漏れたホースと同じ形状のものを電装屋さんにお願いして作ってもらった。職人さんの手によって作られた新品のクーラーホースを見るだけで、その美しさに興奮を覚えるほど。・・・重症かも(笑)