f280b21e.JPG訪れたゴルフ場のエントランスに燕の巣があった。雛はもうかなり大きく育っており、おそらくあと何日かで巣立っていくだろう。巣から元気に身を乗り出して餌の到着を待っていた。

私が育った加藤家の玄関でも毎年燕が巣を作っていた。ここで産まれた雛が育ち、そして翌年再び海を渡って同じ巣に戻ってきているのかどうか、私はその詳しい生態を知らないが、もしそうだとするとその動物的な優れた習性には浪漫すら感じる。仮に違う燕だとしても、ココが巣造りに安全な場所であることを確信し毎年必ず巣が作られることも不思議である。

私が子供のころ、加藤家は三毛猫を飼っていた。チーちゃんと呼ばれるその三毛猫が玄関先で頭上の雛を睨みつけていたのを思い出した。きっと何年かに一度ぐらいは雛が巣から堕ち、チーちゃんの餌食になっていたのだろう・・・。その鋭い目を見たときばかりは、普段は慣ついているチーちゃんを子どもながらに恨めしく感じた。

現在も実家はそのまんまの玄関だが、いつからか燕は巣を作らなくなった。燕は天敵から卵や雛を守るためにあえて賑やかな場所を選ぶ。そういえば、当時の加藤家は7人家族の大所帯だった。