dcacced7.JPG今朝の「中日新聞」で興味深い記事があった。ご覧のとおり「カイゼン」に関すること。
私がトヨタディーラーに勤務している時にもとてもよく耳にした言葉だった。ただ、当時はカタカナではなく、普通に「改善」と呼んでいた記憶がある。改善、あるいは改善提案などと言っていたと思う。
確か1992〜3年ごろのこと、上司の指示であるトヨタ店のサービス工場に見学に出かけた。目的は「改善」の進めかたの視察だ。その拠点はトヨタ自動車からの指導で改善提案のモデル営業所に指定されていた。サービス工場にはメカニックルームといってエンジニアの控室がある。その壁にはB紙が貼られていた。縦に貼られたB紙は、マジックで真ん中に縦線が引かれ、左右に欄が分かれていた。上部にはタイトルが書かれていた。左側には『問題点』、右側には『改善』。7〜8人のエンジニアが仕事中に気が付いた些細な問題点をスグに書き出す。コストが掛からないことは皆で相談してスグに改善する。例えば、『(問題点)駐車場でお客さまの車を探すときにどこに停めてあるのか分らず、見つけるのに時間が掛かる。』、それに対して右側欄には『(改善)駐車場に番号を振り、キーにつけた札にその番号を記入する。』といったもの。
コストが掛かるものはマネージャーや所長の稟議を得る。『(問題点)サービス工場の出入り口は左右の見通しが悪くて危険。』、こんな場合には『カーブミラーの見積もりを取る』などとして保留項目になる。
小額のものはすぐに解決する。『ゴミ箱が小さくてすぐに満タンになる』→『大きいゴミ箱を購入』などなど。

他にはこんなものもあった。本来決められた場所にあるはずの共有の工具が見当たらず、誰かが使っているものだと思っていたら、実はずいぶん前から紛失していたなどという問題点が上っていた。それに対し、メカニック名を書いた名札(マグネットシート)を用意しておき、持ち出す者は工具のあった場所に自分の名札を貼り付けておく。それによって、今、誰がその工具を使っているのかということをビジュアル化でき、次に使おうと思ったメカニックの段取面でも役立ち、更には工具の紛失を防ぐこともできる。

ほんの数例を上げたが、実はそのB紙は既に何枚も重ねられてており、現在一番上にあるB紙にも所せましと問題点と改善案が書かれていた。創意工夫、改善提案、そういった枠組みにこだわらず、問題の大小に関わらずに気がついたこと全てを書き出してそれを消しこんでいくというスタイルで取り組んでいた。もっとも、そのシステム自体も徐々に変化している過程なのかもしれない。そして、サービス工場内は機能的に3S(整理・整頓・清潔)も進んでいた。

毎度のことながら(汗)前置きが長くなってしまったが、今日の記事は「カイゼンのプロ」の話。数々のアイデア云々というよりも、私はこの記事の最後に書かれた鈴木さんの言葉に大きく頷いた。

「不況だから改善するわけではない。ムダをなくせないか常に考えることで仕事も楽しくなるし、技能も身に付くものだ」

「ムダをなくすこと」これは私も絶えず考えているつもり。しかし、そのためのアイデアが乏しい、また形にすることができていない。「カイゼンのプロ」にはほど遠いが諦めずにこれからも努めていこう!