レイブリックが代理店を務める損保ジャパンの担当者さんがやってきた。
「加藤さん、個人の普通口座に眠っているお金はないですか?」というのが第一声。別に眠っているわけではないが、万が一の時のために大切にとってあるお金はある。その資金を眠らせておかずに活かさないかというのが営業の切り出しとなっているようだ。
商品としての保険を売るのは我々代理店の仕事。代理店を担当してくださっているのは支社と呼ばれる直属の組織であり、我々の保険募集業務のサポートをしてくださる。もっとも、損保ジャパンとしての保険売上は、その組織の末端である支社、そして支社が受け持つ代理店に委ねられているわけなので、いわば二人三脚の関係でもある。
さて、普通預金に眠っている資金がある人にどういう保険を勧めるのかというと、いわゆる「積立傷害保険」なのである。積立傷害保険といえば、私が某国産車ディーラーで営業をしているときに「積ファ」と言って虚偽反応を起こすほど聞かされた商品である。積立家族傷害保険という商品だった。保険のノルマをクリアするためにはお得意さまに加入していただいている自動車保険だけでは達成できず、毎月のように数十万円の傷害保険を勧めることで凌いでいたのだ。
ただ、当時は利回りがよかった。30万円を3年間掛けると、満期返戻金は数万円プラスされて返ってきたものだ。もちろんその間、ご家族のケガなどの傷害や賠償責任が補償されるという商品だった。月末近くになるとお得意さまにアプローチをしたものだ。「今日は自動車のことではないのですが、」と切り出し、あげくには「どうか助けてください。」といった具合で契約をいただいていたのが事実である。
その後しばらくして利回りが悪い時代に突入し、元本を確保できなくなった。もっとも、その頃には私は営業職を辞めてメカニックになっていたわけで、その当時の営業スタッフは更に辛い思いをしていたのだろうことは容易に想像できる。

sompo_laybrickまあ、そんな苦い思い出が蒸し返されるほどの響きをもつ商品に対して再び耳を傾けなければならないのは、やはり代理店と支社との二人三脚の関係があるからに他ならない「やっぱり、自動車保険以外の保険はどうしても苦手で・・・」とかわそうとしても、「まあ、とにかく聞いてください!」と自信満々の笑みを浮かべる。
その自信の源となる商品説明はこうだ。例えば、普通預金に使うか使わないか分らず、とりあえず安心のために貯金してあるだけの資金はあるなら、それを更に安心できる貯蓄として保険会社に預けておかないか?というもの。
見せられたシンプルなプランは、一時払いで¥1,001,210、10年後の満期返戻金は¥1,000,000。その間の補償はケガによる入院、通院に対して日額数千円。万が一死亡したときは遺族に500万円支払われる。10年間という長い期間だが、もし使わない可能性のある資金なら¥1,210円を掛け捨てたと思って補償を得ようというもの。
ここまで聞いてようやく私は身を乗りだした。たった¥1,210で10年間保障が受けられるとう解釈ならこんな得な話はない。確かに、万が一のための普通預金の貯金なら、本当の意味で万が一に備えるべきなのかも、と。

私は、たとえば株や先物などの投資商品は知識がないのでやらない。昨今では定期預金の金利も当てにできないし、それなら何かのときに流動的に使えるようにと普通預金に預けたままの資金もある。預けておいてもどうせ増えないのが前提なら¥1,210で補償を買う選択もアリだと思った。
いやあ、お客さまに勧める以前に、私が興味を持ってしまった。支社の担当者さんにまんまとやられた感はあるが、この保険に入る価値は充分にあると思う。

今日のブログはすっかり保険の営業活動になってしまったが、読者のみなさんの生活にもきっと役立つ内容だと思う。