私は1996年に初めてディフェンダーというクルマに出会った。それまで写真では見たことがあったが、実際に見たときは思ったより小さく感じたことが第一印象だった記憶がある。さらに整備やアクセサリーの取り付けなどでクルマに触るようになると、なんと古典的なクルマだと驚いたものだ。
たとえば、このカビーボックス。これの取り付け方もいい加減なもの。カビーボックスをフロアにあてがい、現物合わせでフロアパネルにドリルで穴を空けられているのだ。まあ、それはヨシとしよう。普通なら、穴を空けたあと、一度あてがったカビーボックスを持ちあげ、ドリルによって穴を空けられたときに飛び散った金属片を清掃するだろう。それが、そのままの状態で室内側から貫通ボルトが通され、フロアの下からナットで締められているという状態。新車でありながら周辺に金属片が散らばっていたのだ。もっとも、そのような取り付けかたはカビーボックスに限らず、内装パーツのあらゆるものが現物合わせのドリル貫通という取り付けをされていた。
また、カビーボックスを取り外してみてビックリ!裏返すと、とても自動車パーツとしてはそれまでの私の常識では考えられない素材が目に飛び込んできた。カビーボックスはベニヤ合板で作られていたのだ。フロアとの間は角材で下駄が履かされていた。現在では「ディフェンダーはこんなクルマ」という認識があるが、当時はその無骨さに驚かされた。もっとも、それがディフェンダーの魅力でもある。
写真は、つい最近英国から取り寄せた新品部品のカビーボックス。今も変わらずベニヤ合板製だった。まあ、個人的にはディフェンダーはいつまでもこうであって欲しいと思う。

ディフェンダーカビーボックスディフェンダーカビーボックス裏