CA392657レイブリックのデモカー、ボナティー号に試作のインレットバルブ・パッキンを組み込んでみた。写真中央で立っている2本の物体に注目。左側は取り外したもの。右側は試作のパッキンが取り付けられたバルブ。左側はプラスチックのように固くなっており、中央には空気通路の丸い跡がクッキリついている。特に不具合はなかったが、この状態を見る限り、いつエア漏れが始まってもおかしくない。右側は新品のゴムなので当然のことながらしなやかな弾力を持っている。これなら、しっかりと気密されるだろう。
ちなみに、インレットバルブの密着が悪いとどういう現象が起きるのか?コンプレッサーによって外気(大気)から吸い込まれて圧縮された空気はリザーバータンクに貯められる。インレットバルブとは、貯められたエアがシステム内に入り込まないようにするためのバルブである。車高を上げる際など、必要なときにバルブが開き、適切なエアスプリングに送られて車高が保たれるという仕組み。つまり、インレットバルブの密着が悪いと、エアがやみくもにシステム内に入り、結果としては、必要以上に車高が上がってしまうことになる。これは、エンジンが掛かっているときにはバルブブロックが制御されるため、上がりすぎた場合には排気バルブが開いて車高を保つ。しかし、駐車中にはシステムが停止するため、エアが排気されずに車高が上がるという現象につながる。
「エア漏れ」というが、この場合は「エアの入り過ぎ」という表現が正しい。もっとも、排気バルブが漏れた場合には車高は下がる。

余談だが、インレットバルブとアウトレットバルブは同じパーツが使われているにも関わらず、なぜかインレットバルブのほうが極端に劣化が早い。これは推測だが、インレットバルブはコンプレッサーで圧縮され、熱を持った空気が通過するが、アウトレットバルブはエアが排出される際に圧力が開放されるために空気の温度が下がる。その熱の影響ではないか?というのがレイブリックのメカニックの見解である。従来、2個の中古バルブブロックから2個のアウトレットバルブを取り出し、それをオーバーホールに使うことで1個のバルブブロックが再生されていた。

ボナティー号が駐車中に車高が上がらないことが確認できれば試作品は成功といえる。しばらく注目である。これが成功すれば全てのバルブブロックの完全オーバーホールが可能になる。


【2010年4月30日 走行距離 167,515m】
■ バルブブロックのインレットバルブパッキン交換(試作品使用)