ドリフの「もしも」のコーナーではないが、「もしも、こんなクラシック・レンジローバーがあったら。」、今日はこんなお題で昨日からの持ち越しの記事を。
「こんな」というのは「もの凄くコンディションの良い」という意味。では、どんなコンディションなのか。


エンジンはフルオーバーホール。ピストン、コンロッドはフェラーリエンジン並みに重量バランスをとる。主な交換パーツはシリンダーライナーとピストンリング。(ちなみに、ローバーエンジンにはオーバーサイズピストンの供給はない。)
シリンダーにはニカジルメッキ加工を施し、対磨耗性を向上。これらの加工でオリジナルのV8のOHVエンジンは新車の状態を遥かに超えた本来のポテンシャルを手に入れることができる。
そのパワーを受け止めるオートマチック・トランスミッション(A/T)も共にオーバーホール。分解してクラッチプレートを交換する。更に、空冷オイルクーラーを追加して冷却効率を上げ、A/Tの長期性能維持を図る。
更にハイスペックのユニットを望まれるユーザーさんには、2ndレンジローバーに搭載されている4.6リッターエンジンに換装するという選択も可能。もちろん、その場合でもフルオーバーホールは怠らない。トランスミッションやトランスファーも2ndレンジローバー用を使う計画。その際に寸法が合わなくなるであろうプロペラシャフトは軽量の材料を使って新調する。当然のことながら改造申請をして公認車検を取得。

次はボディー。もちろん全塗装。これはオリジナルカラーを踏襲してもよいし好みのカラーに替えるのも面白い。
内装パーツはフロアカーペットもダッシュボートも全て取り外し、きっと錆ているであろうフロアも修復。ランプやガラス類も全て取り外して丸裸の状態からしっかりと下地処理を行う。エンジンルームはもとより、フロアパネルまで完全に塗装を施す。
クーラーのドレイン不良によりフロアカーペット下の中綿は水分を含み、ともするとカビに侵されていることが多い。細かな部分だが、今後永く乗ろうと思えばボディーへの労わりは怠るわけにはいかない。この対策として確実な排水のルートを確保し、中綿も不燃素材から切り出したものに交換する。
レザーシートに関しては、標準の分厚いコノリーレザーを尊重して使い続けるもよし、カラーコーディネイトして新調するもよし。剥がれて垂れ下がる天井の内張り、この生地にレザーを奢ることも可能。
そして必要に応じてウッドの皹割れの補修や、木目や色目の変更もご要望に応じて。酷いものではパイ生地のごとくサクサクになってしまうリヤアッパーゲート。これは迷わずアルミで製作。防錆と軽量化が図られる。

もちろん、足回りやブレーキ関係など一般的な整備箇所は従来どおりリフレッシュを行う。

どうです?こんなクラシック・レンジローバーがあったなら。・・というか製作できるなら。コンディションの良いクラシック・レンジローバーを探すのはもはや至難の業。そこで、作ってしまうことはできないものか!というのが話の発端。もちろん、こんな妄想は今に始まったわけではないのだが・・。
この手法であれば何もクラシック・レンジローバーに限定することもないわけで、2ndレンジローバーであってもよい。しかし、先に話したように、もはやグッドコンディションの車両を探すことがほぼ不可能になってしまったクラシック・レンジローバーから先に手を差し伸べるのが順当であろうと。また、きっとそれを望んでいるファンも多いはず。

CA3H0223「クラシック・レンジローバーに4.6リッターエンジン?」、ランドローバーマガジン57号を熟読された方ならピンときただろうが、この写真のクラシック・レンジローバーはレーシングエンジンを手がけられているYGK(ワイジーケー)代表Y氏の所有車両。そして、ワンオフで製作されたこの経験を活かし、現在検討しているプロジェクトはオートクラフトとYGKさんとのコラボレーション企画。

CA3H0383昨日はYGKさんを訪れ、先のような打ち合わせをした。これはYGKさんが開発したレージングエンジン。今回のプロジェクトでは、オーバーホールしたローバーV8のシリンダヘッドカバーを、このレーシングエンジン同様にYGKカラーで結晶塗装を施すことも打ち合わせ済み。
既にここまで煮詰まっている。ここから先、問題があるとすればこれらに掛かるコストぐらいかも。あとは生産ペース。月産一台が精一杯だろう。

「もしもこんなレンジローバーがあったら、迷わず購入する!」そんなクラシック・レンジローバーをプロデュースしたい。
まずは実際に一台目を作る必要がある。