CA3H0506アイロン掛けはそれほど嫌いではない。もっとも、ご家庭の主婦のみなさんのように、大量の衣類をこなすわけではなく、あくまで自分の数日分のシャツだけだからそんな呑気なことを言っていられるのだろうが。

かつて、トヨタの販売店でセールスをしていた頃は、もちろん毎日スーツを着ていた。私はポリエステルのワイシャツは着なかった。持っていたシャツのほとんどはスキャッティ・オークのオックスフォードだった。クリーニング店に出し、ワイシャツと同様にパリパリに糊付けされるとせっかくの綿の柔らかさが失われるのが残念だった。
糊付けをしない方法でお願いすると、倍以上の料金をとられた。毎日のことになると、その出費はさすがに耐えられない。そこで自分でアイロンを掛けることにしていた。
冬場でスーツを脱がないだろう時期には、時間がないときには襟と袖、そして前身ごろだけ掛けて手抜きをしたこともあった。
どんなことでもそうだが、毎日繰り返すとその技術はみるみる向上する。シャツをひっくり返しながらアイロンを当てていると、最初に掛けたところに皺がよったりする。なので、どの面から初めてどの面で終わるようにすると良いかが分かってくる。
一枚のシャツのアイロン掛けの段取りは、どんな仕事にも例えられるほどの綿密な段取りが存在する。

いろいろ能書きを申し上げたが、実は、この夏はポリエステルのシャツを持って品川にやってきた。なんて簡単なんだ。スチームでプシューッと皺を伸ばす快感を味わうことなく、アイロンをすっと走らせるだけで簡単に皺が伸びる。


今夜は、私がセールスマン時代のCHAGE&ASKAの曲を。
その頃の自分といえば、予算(トヨタ用語=ノルマ)をこなすことができず、それが自分の能力のせいだということを全く棚にあげていた。力を発揮できないのは老廃した営業所の体質や、輸出産業に頼る企業がひしめく自分のテリトリーが円高の煽りで衰退しているためだと、それを打開する能力が自分に備わっていないことを認めずに愚痴ばかりこぼしていた。この拠点に配属されたのが不運の始まりだと・・。
外回りに出ても気分が乗らないときは、木陰に営業車を停めてシートを倒し、仕事とは全く関係ない音楽を聴いて気分を紛らせていた。
こんな素敵なLOVE SONGを聴いたあとで営業所に戻れば、小さなことで大声を上げている上司の言葉も鼻歌に聞こえたものだ。
今夜は、CHAGE&ASKAで「LOVE SONG」。