ランドローバー ディフェンダー1997年と1998年、二年に渡って正規で発売されたディフェンダーは、オートマチックトランスミッションのガソリンエンジン。エンジンは基本的には2ndレンジローバーの4.0リッターモデルと同じ。しかし、電子制御燃料噴射(EFI)のコンピューター(Engine Control Unit=ECU)はディフェンダー独自のもの。このECUに時々不具合が起きる。しかし、限定発売で絶対的な台数が少ない車種だけに、中古パーツが見つかる確率は奇跡に近いほど少ない。
先日、あるユーザーさんのディフェンダーのエンジンの調子が悪く、ECUが怪しい雰囲気だった。アイドリング中にストンストンとエンストしてしまう。
EFIのセンサーやアクチュエーターは単体での点検もできるが、ECUに関してはそれは無理。他の全てが正常という判断の結果それなら残るはECUでしょ!というように、消去法によって結論が出る。なので、もし、そこに至る各部の点検に誤りがあれば、原因がECUではない可能性が出てくる。ECUが悪い場合には交換して症状が改善することを確認するしかない。なので交換の判断はとても慎重になる。まして、とても高価なパーツだけに。
そんなわけで、きっとECUだろうというところまで突き詰めたところで、念のために一度調子のよいクルマとECUを巻き変えてみようということになった。ドナーはレイブリックのデモカー。エンジンルームにあるECUを取り外し、お客さまのディフェンダーに取り付けた。
ところがイグニションスイッチを回しても、ウンともスンとも言わない。あれ?こっちのECUが壊れていまっていたのか?念のために元のECUに戻した。そのとき、コネクター部分にわずかに水滴がついていたので、それをふき取ったのちに組み付けた。
すると、それまでアイドリングでエンストする症状が治まった。もしかしてその水滴が原因だったのかも。用意した中古ECUではエンジンが掛からなかったし、水滴を取り除いたことで調子も戻ったし。とにかく、しばらくこのまま様子を見てもらうことになった。

ところで、デモカーから取り外したECUはどうなてしまったんだ?エンジニアに出来事を話した。すると、「あ、お伝えするのを忘れていました。ディフェンダーのECUは初期設定が必要なんですよ!」と。テスターを使って、初期としての設定をする必要があるのだと。
知らなかった・・・。勉強、勉強!
ただ、お客さまのディフェンダーのエンジンの調子は、運良く水滴の対処をしたことで改善されている可能性がある。このまま直るといいのだが。