布団_みやちここは、私が住む品川のマンション。ご覧のとおり、ベッドである。つまり私はここで眠っている。

まず、右側に小さく見えるグリーンのコールマン製のキャンプ用の寝具から。これは、いわゆる寝袋である。長方形の布団を半分に折り、ファスナーで閉じると寝袋としても使えるもの。
昨年7月にこのマンションに入居した。入居のその日、タイミングよく引越しの荷物を受け取れず、初めの一日は布団ナシで過ごさねばならなかった。そんなわけで、名古屋からこの寝袋を持ってきた。
もっとも、夏だったので、これを敷き布団代わりにし、タオルケットを腹に掛けて品川マンションでの第一日目の夜を明かした。翌日ベッドが届いたが、季節がら当分掛け布団は必要なかった。
やがて秋になり、朝方寒くなった。そこでコールマンを引っ張り出した。ファスナーを開いた状態で掛け布団として使った。そこまではまだよかった。
秋が深まり、ビル風が冷たくなる頃になると簡易掛け布団では耐えられないほど寒くなった。そこで、ファスナーを閉じ、寝袋にして眠った。実は、これはなかなかイケる。絶対に布団がはだけることはなく、肩も冷えないので朝まで温かく眠ることができる。
ただ、ベッドの上の寝袋という姿が例えようもなく虚しく感じた。このまま春まを迎えようか?!とも考えながら、私はある布団職人を思い出した。昨年、ランドローバーマガジン主催のゴルフコンペ「ニッカポッカ倶楽部」に参加されていた静岡県内で布団店を営んでいらっしゃる方である。
何日か前に連絡先を調べようと思い、インターネットで検索してお店は判明した。静岡県なら東京〜名古屋の道中に立ち寄ることもできると考えながら、その日はホームページを閉じた。

「縁」とは、こういうことだと、その時思った。
インターネットでお店を探した数日後、私は静岡市内のあるお客さまのところに寄った。ちょうど、同じタイミングでお客さまのご自宅の前でワゴン車と遭遇した。降りてこられたのはナント、例の布団職人だった。そう、私がお邪魔したお客さまと、布団職人はお知り合いだったのだ。もちろん、共にランドローバーユーザー。
「おっと、恐ろしいほどの偶然ですね!実はちょうど掛け布団が欲しいと思っていたのですよ!」と、直々にお願い。綿か羽根か?予算は?、そんな質問をされ、あっさりと商談成立。そして品川のマンションに宅配で送っていただくことにした。それが、写真のブラウンの布団。ブラウンのカバーはタオル地、目が細かくとても肌触りがよい。そして布団は羽根のもの。ぶっちゃけ、職人には予算を伝え、その中で最良のコーディネイトをしていただいたという決め方。カバーの色やデザインもお任せ。「花柄は嫌だ」というリクエストをしたところ、「諦めてくれ」と返事をもらっていた。
一昨日前の夜、鹿児島に発つ前夜に宅配便を受け取った。水色かピンクの花柄のカバーを覚悟しながら梱包を空けたところ、ご覧のように無地のカバー付きの布団が現れた。ニヤっと笑った職人の顔が浮かんだ。
説明書きには「まず、一日天日乾し」とあったが、もう我慢ができない。どうせ私の部屋のベランダは北向きで日光が当たらないし。そんな言い訳で自問自答しながら、その夜、さっそく職人コーディネイトの羽根布団で眠った。こんなに楽しい気分で布団に入ったことはない。布団に入る前から既に心が温まっている。仮に、布団をインターネット通販で買ったとしたら、温かいのは物質的な要素のみ。買い物というのは、金銭と商品の交換ではなく、気持ちのキャッチボールであることを改めて感じた。
そして、ウソではなく朝まで熟睡できた。快眠を職人に感謝。きっと何十年も使えるもの。やがて、この布団を倅たちが使う日が訪れるかも。末永く大切に使わせていただきます。


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