私がエンジンのEFI(電子制御燃料噴射装置)を勉強した1990年初頭は、まだカムシャフトセンサーが付いているエンジンはほとんどなかった。ピストンの位置検出はクランク角センサーだけで行うのが主流だった。
・・・という前置きをしたのには理由がある。そう、私はカムシャフトセンサーが使われるようになってからの緻密なEFIシステムについて自信がないのである。詳しく説明できないので、大雑把な表現になることをご容赦願いたい。

さて、今日は、レイブリックで起きたその曖昧な知識のカムシャフトセンサーの故障事例について。

BMWエンジン搭載の3rdレンジローバーのユーザーさんからの申し出は、クランキング時間が長いというもの。エンジンが掛からないわけではないが、イグニションキーを回してエンジンが掛かるまでの時間が正常の状態に比べて明らかに長い。このまま掛からないのでは?と、ほんの少し心配になる頃、ブルンと掛かる。しばらくこの状態で乗られてきたのだが、いかんせん不安である。

そこで、テスターなどを使って診断した。結果、カムシャフトセンサーの断線。この場合、V8の反対バンクの同センサーからの信号と、クランク角センサーの信号を統合して、燃料噴射のプログラムが実行される。その「統合」に戸惑っている間が、クランキング中に長いと感じる時間になっていたと推測される。

カムシャフトセンサーは、エンジンカバーさえ外してしまえばよく見える場所にあり、交換はそれほど時間がかかるものではない。今日、その作業を行った。センサーを交換し、テスターでECUが記憶したエラーを消去して作業完了。
クランキングすると、コンマ何秒かで軽々しくエンジンは掛かった。

時代に即したEFIシステムがこうして存在するのだから、遅れをとらないようにもっと勉強しなくては!