フロンガス回収機、レイブリックの整備機器のなかでは、費用対効果がかなり高い代表的な機械である。リフトやコンプレッサーは必要不可欠だが、そのほかでは、タイヤチェンジャーとホイールバランサー、そして高圧洗浄機といったところだろうか。

現在のフロンガス回収機は、およそ4年前に購入した。それまでは、真空ポンプ、マニュホールドゲージ、ボンベなどを駆使してとても原始的な方法でエアコン整備を行っていた。
しかし、近年では他の整備の一環でエアコンガス回路を切り離す必要があるランドローバーが増えてきた。そんな場合には、フロンガスを抜き取って保存し、修理が終わったあとに再び充填するわけだ。その一連の作業を、現在の機械は全て簡単に行うことができる。
そして、簡単にできるだけではなく、正確に行えることがレイブリックとしてはとても重要なのである。

CA3H1657今日行った作業を例にあげ、フロンガス回収機の使用例を説明しよう。
中古車のご契約をいただいたディスカバリー3の納車前整備で、エアコンコンプレッサーからコンデンサーへ続くホースがオイルで湿っていることに気が付いた。ここに付くオイルは、エアコン回路内を潤滑しているコンプレッサーオイル。つまり、ここからガスも漏れているわけだ。
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現在のところ、とくにエアコンの効きが悪く感じることはない。ここで、フロンガス回収機を使って内部に残留していたフロンガスの容量を確認した。590g。抜き取ったフロンガスの量がデジタル表示で見られるのでとても分かり易い。
そして、本来必要なガス量は900g。つまり、およそ1/3が既に漏れてしまっていたわけである。

今日の作業はここまで。漏れが確認できたホースを注文していったん作業は中断。ホースが入荷し、交換作業を行ったのち、再びフロンガス回収機を繋ぎ、指定の900gのフロンガスを充填するわけだ。


今では考えられないが、私が自動車整備に従事しはじめた頃は、まだフロンガスは平気で大気に放出していた。R12、オゾン層を破壊してしまうと言われているフロンガスである。エアコンホースを交換する場合には、ダイレクトにホースクランプを緩め、「シューッ!」と大気に捨て、ホース交換後にはR12フロンガスの新品缶を使って規定量を充填していた。ガスの価格も安かった。


環境対策、作業効率、正確性、その全てを凌駕したこのフロンガス回収機は、今ではレイブリックにはなくてはならない重要な設備である。