一昨日のこと、電話をとると「はじめまして、私、ロック$□・・ン・ジャパン編集部の、ロック※△・・の○○です。」と。聞き取れなくて、「すみません、本の名前と会社名をもう一度教えてください。」と聞きなおしてしまった。
「ROCKIN'ON JAPAN」だと。単語を並べてみればこれといって難しいわけではない。ただ、仕事をしていて、電話を取って、いきなり音楽にまつわる単語が飛び出したあまり、私の偏屈な脳ミソはとても追従できなかった。
「ROCKIN'ON JAPAN」、買ってまで読んだことはないが、チラ見をしたことはある。ロックというか、J-POPというか、音楽と共にビジュアルを楽しむ本なのかという印象。女性ファンがアーティストの横顔を見てシビれるための、・・・そればかりではないが、そんな目的で作られているようにも感ていた。
脳が音楽に切り替わったところで用件が始まった。「実は、次号でシャン%●#というバンドの特集を企画しておりまして、そこにレンジローバーを絡めた写真を撮りたいと・・・」と。バンド名は、聞きなおしてもきっと解からないと思い、一旦流した・・・。
つまり撮影にレンジローバーを使いたいので貸してほしいとのこと。すごく興味が沸いた。撮影場所もお台場と近い。スケジュール的にも無理はない。
普段、自動車業界に居て、写真を撮る場合の被写体、つまり主役はクルマである。クルマを格好よく見せるためのロケーション、構図、撮影技術が物を言う。しかし、今回は違う。アーティストを引き立たせるためのアイテムとしてクルマが使われるわけだ。どんな技が飛び出すのか?そこに興味が沸いた。

主役となるバンドのみなさん、すみません。私はみなさんのことは知りませんでした・・・。ファンのみなさんもすみません。何も知らない私なんかよりも、「私がソコに居たかった〜!」と思われるでしょう・・・。

夕方4時過ぎ、私はレンジローバーに乗ってお台場近くの約束の場所へ到着。カメラマン部隊は既に機材の準備を済ませていた。クルマをイメージの場所に停め、スタッフを立たせて試し撮りを繰り返していた。
IMG_2587午後5時、ワゴン車に乗って主役たちが登場。早速撮影開始。夕方のこの時間、これぐらいの光を狙っていたのだろう、撮影は何の迷いもなく順調に進んだ。ものの数十分、見事なほど短時間で終わった。
聞けば、8ペ−ジの特集記事とのこと。全てのページに今日ここで撮った写真を使うかどうかは知らないが、クルマの雑誌で8ページの特集といえば、きっと半日、下手したら一日仕事になる。
被写体となるのがクルマの場合、向きや位置を変えるのにも時間がかかるという理由があるかも。モデルさんの場合には簡単にポーズが変えられるわけだし。あっち向いてカチャ、こっち向いてカチャ、確かに順調に済みそうだ。
そうそう、一番のお利巧さんはシェパード!カメラの死角には主がいて、「マテ、スワレ!」と合図をし、目線まで合わせる。もしシェパード君がバンドのメンバーに馴つかなかったら撮影の方向性そのものを変えなければならなかっただろう。

「本」と作るといっても、いろんなスタイルがある。そして様々な仕事がある。今日も社会勉強をさせていただいた。
音楽を作り出すアーティスト、それを媒体にする出版社、記者にカメラマンに、この景色を作った人々にブリーダー、そこにレンジローバーを入れようと決めたスタイリスト、これらは全ての力が合わさって初めて成しえた作品である。
そして、今日の私の作品がこれ、「作品を作る人々」。

IMG_2612


次号「ROCKIN'ON JAPAN」は(おそらく)2月29日の発売。これは当然のことながら私も見逃せない。背景となったレンジローバーが、そしてクルマ業界以外のカメラマンが撮った場合にどう表現されるのか、それが楽しみでならない。

最後になったが、今日の主役は「Champagne(シャンペイン)」の4人だった。大丈夫、もう忘れません!