今日は大阪に出張。名古屋が起点ならこんな発想はないが、東京からだと空路という選択肢もある。コストも変わらない。そして所要時間は1時間以上短縮できる。ホントにこの値段でいいの?と言いたくなるほど得した気分。

と、浮かれている場合ではない。今日は「出直し納車」に出かけたのである。
先月、関西のお客さまの元にレンジローバーをご納車させていただいた。そのレンジローバーが一週間もしないうちに「ほぼ」走行不能状態に陥ってしまった。
原因を先に言ってしまうと、トランスファギヤの切替のためのモーターが壊れてしまったのだ。電子制御されている車両はフェイルセイフモードに入り、最低限移動できるレベルの速度しか出せないように制限される。なので、動かないわけではないが、全く思うように走れなくなるわけだ。
そんな状態で、とりあえずご自宅まで戻られたオーナーさまから連絡があり、早速修理の段取りをとった。幸い、大阪で作業を引き受けてくださる工場が見つかり、レッカー車で搬入させていただいた。そして部品を手配し工場に送り、早速作業をしていただけた。
中古車販売の我々のスタイルは「整備&保証付き」。今回も保証修理なので修理費用としてお客さまにご負担していだたくことはないが、なにせご納車直後の出来事、「レンジローバーのある生活」の出鼻をくじく格好になってしまった。
そんな経緯があって、今日が二度目のご納車の機会となった。

朝、東京を出発し、大阪の修理工場さんでクルマを受け取り、オーナーさまの元にお届けした。「遠くからわざわざありがとうございました。」、そんなお言葉を頂戴できたことで安心もしたのか、帰りの名古屋までの新幹線では現金にもうたた寝をしてしまった・・・。

言い訳をするようで気が引けるが、今回のケースを未然に防ぐのは非常に困難だった。現在の我々の経験と技術では不可能とも言える。納車前整備の過程で走行テストをするのだが、そこでなんらかの症状が出ていればその原因を探ることはできる。タラレバを言えば、更に長期間の走行テストを行えば症状が出ていたかもしれないが、それを言いはじめたらキリがなくなる。でも、希望としては、どうせ壊れるなら限られた走行テストの最中に、つまりお客さまにお届けする前に壊れて欲しかった。

保証=無償修理は、お客さまに安心を感じていただくためのものだが、我々の想いはもうひとつある。自分たちが整備をしたクルマは、少しでも長く絶好調を続けていてほしい。もっと傲慢な言い方をすれば、「オレが手がけたクルマなんだから壊れるはずがない!」、と言えるようになりたい。
もちろん、そんなことはありえない。残念だが、永遠に壊れないクルマに仕上げる自信は全くない。しかし、全く自信がないからといって、これっぽっちも諦めていないし、諦めてはならない。確率の問題なら、限りなくゼロに近づけたい。この永遠に続く追いかけっこはメカニックとしての使命だと私は思う。