クラシック・レンジローバーの新品パーツをオーダーすると、「供給終了」、「納期未定」といった、ため息が出るような返事が返ってくることが増えている。
我がグループの中古車販売のスタンスは、本来の装備と性能を備えた商品車を提供することを基本としている。「既にパーツの供給が終わっているから、この壊れた部分はこのままで諦めてください」とは、できる限り言いたくない。もはや純正パーツに拘ってなどいられず、OEMだろうが社外品だろうが、あらゆる方法で必要なパーツの確保に努めている。既に新品パーツだけに頼ることもできない状態。程度の良い中古パーツの確保も必要不可欠。
修理できるものは修理をし、作れるものは作って凌いでいる。もうこんな状態は数年続いていて、時々レイブリックのメカニックからは、「もうクラシックを今までどおりの水準で商品化にするのは無理じゃないか?」との意見もでる。例えば、パワーシートのECUはもう何年も前から供給が終わっている。最初は中古品を使いまわし、やがて修理の方法を見つけた。修理で復活する確率は100%とは言えないが、それでも諦めてしまう必要は全くない。ただ、修理で直る可能性が100%ではない以上、中古品を使っていてもやがて底がつきる。というか、既に底ギリギリで推移している状態。メカニックが言うように、本来の装備を全て復元できなくなる日はそれほど遠くないのかもしれない。
私は、それでもクラシック・レンジローバーの販売を続けて行きたい。可能な限り「完全」に近い状態を目指して。
パワーシートのECUは、ドライバーのポジションをメモリーするための機能を備えている。例えば、その機能だけは諦める日が訪れたとしても、パワーシートそのものを諦めることにはならない。だいたい、1991年モデルまではシートメモリー機能は付いていなかった。
そんな風に、ほんの少しづつ妥協を強いられることにはなるだろうが、根本はまだまだ大丈夫だと私は信じている。

DSC_2919今日は、リヤゲートハンドルの中にあるロック機構の修理を行った。集中ロックで連動しなくなったという不具合。原因は、写真左手前の金属パーツの破損。一番左は、今回取り外したパーツで、爪が一本折れてしまっている状態。その右にあるのは、中古で保管してあったパーツ。正常なものは爪が2本あるのが分る。
このパーツは現在でも供給されているのだが、このようにバラバラの状態ではなく、写真のパーツが全て一体となった「ハンドルASSY」の状態。中古のパーツがあったので、最小限のパーツ交換で修理が完了!やがて、この部位のパーツ供給が終了し、中古パーツも手に入らなくなってしまった時に選ぶ方法はふたつ。ひとつはリヤゲートに関しては集中ロックを諦めること。もうひとつは、この金属パーツを作ること。もちろん、私は諦める前に作ることを考えるだろう。来年あたり、金属加工業者を探して駆け回っているかも!