私たち(レイブリック&オートクラフト)が販売するランドローバーは、その全車に対して整備を行っている。商品として展示している間に進めることもあるが、最終的にはお客さまにご契約していただいたあとで改めて腰をすえて点検整備を行う。まず、点検してみつかった不具合箇所を改善する。次に、車検整備項目に準じた整備を進めるのだが、消耗品の交換にはひとつの基準を設けている。お客さまにお渡ししてから、1万キロ走行以内に交換が見込まれると判断したものを交換の対象にしている。
ブレーキパッドはその代表的なもの。

discovery4今日、レイブリックではディスカバリー4の整備を行った。この車両の走行距離はおよそ12,000km。ブレーキパッドを点検したところ、リヤが少なめだった。前後内外4枚のパッドのうち、右の内側が一番少なく、約6.5mm。新品のパッドの量を測ってみると約11mm。計算上12,000kmで4.5mm減ったことになる。このペースで今後10,000kmを走ると、残りは2.75mmまで減る。この残量が安全か否か。
ブレーキパッドは減れば減るほど消耗のペースは早くなる。確かな理由を検証できているわけではないが、私はそのように理解している。新品時とある程度減ったブレーキパッドではその体積が異なり、当然だが体積が少なくなったパッドのほうが熱の影響を受けやすい。ブレーキパッドは熱を持つと脆くなり、そうでないときよりも消耗が早くなるという理屈である。
つまり、減れば減るほど減るスピードが早くなるゆえ、残量6.5mmのブレーキパッドで今後10,000km走ったときの残量は、きっと計算上の2.75mmより少なくなる。例えば2mm、いや1.5mm。ここまで減るといよいよ危ない!交換のタイミングを間違えればディスクを削ってしまう恐れがある。

ということで、交換!今後10,000km以内に不安がある以上、我々は迷わず交換することにしている。

余談だが、車検の基準ではブレーキパッドの残量は1mmあれば合格する。かなり危険な状態でも実は車検に受かってしまうのだ・・・。