repairでもmaintenanceでもない、「craft」。だいたいこういうことの担当は、オートクラフトでは大橋が、レイブリックでは私が行う。今日はレイブリックに出社し、craftを行った。

製作したのはレンジローバー・スポーツで使うフロントブラインドカメラ用のブラケット。2005年秋にブラインドミラー付きで登場したレンジローバー・スポーツ、私はすぐに合法的にそのミラーを取り外すことを検討しはじめた。
当時はバックカメラこそポピュラーになりつつあったが、フロントの映像を映し出すことはとても珍しかった。バックカメラはその性質上、「逆像」タイプ。なので、それをフロントに使うと左右逆転の映像になってしてしまう。フロントには撮影した映像がそのまま写る「正像」タイプカメラを用いなけれなならない。
しかも、ひとつのカメラで「直前側方視界基準」の保安基準を満たすためには超広角のカメラが要る。これを探し出すのに大変苦労した。そして見つけたのがトヨタ純正、エスティマで採用されていたカメラだった。これが優れもので、フロントグリルの先端に取り付けられたカメラによって、なんと左右190度を映し出してしまうものだった。
さっそく取り寄せたのだが、そこからも試行錯誤が続いた。そのカメラは6Vの電圧で作動する。車両のバッテリー電圧は12Vなので電圧をドロップさせることで解決。
そして固定の方法。ボール紙で型紙を作り、実車を使って現物合わせをし、出来上がった型紙を使ってアルミ板を加工してプロトタイプを作成。実際にカメラを固定して映像を確認し、それが実際に目視できる映像になるものなのか、そして保安基準を満たしているのかを確認した。
そんなことでフロントカメラは解決した。(サイドカメラの苦労話は今日は割愛・・・)

最近では市販のフロントカメラも数多く出ている。そしてそれらを使って作業する機会が増えたのだが、今日は久しぶりに当時の手法でフロントカメラの取り付けに取り掛かった。その模様を紹介しよう。

レンジローバースポーツ1今日必要なのはとりあえずひとつだが、今後のために同時に2個製作した。
材料はアルミ板。過去に作った型紙から寸法を割り出してあるので、それに従って切断部分を罫書き、穴あけするところにはポンチマークを打つ。

レンジローバースポーツ2レンジローバースポーツ3
ドリルとホールソーを使って目標の大きさの穴を空け、その後切断。

レンジローバースポーツ4レンジローバースポーツ5
それを折り曲げ、そして塗装。これで完成。

レンジローバースポーツ6レンジローバースポーツ7
このステーにトヨタ純正カメラを固定、そしてレンジローバー・スポーツのバンパー部分に取り付ける。
これでフロントカメラの固定は完了。

取り付け説明書や設計図があるわけではない。このブラケット、これまでに何個作っただろうか?数十個ぐらいかな。たったこれだけの物でも作るたびに要領を得、完成度も上がっていく。単純作業のようでそうでない。僅かづつでも進歩というか変化というか、そんなものが感じられることが実はとても楽しいのである。