商品として中古車を仕上げる段階では、そのクルマに車検が残っていようがそうでなからろうが、我々は全てのランドローバーに対して最低限の基準として24ヶ月定期点検(車検)項目の内容の点検と整備を行なう。
今日はそのほんの一部を紹介しよう。

IMG_3919整備を行なっているのはディフェンダー90/50th。1998年に発売されたV8ガソリンモデル。伝統的なラダーフレームであり、今日紹介する内容はクラシック・レンジローバーにも共通する部分だし、2ndレンジローバーやディスカバリー・シリーズ2とも大部分が重なるので参考にしていただけると思う。

IMG_3923別のクルマのものだが、これが24ヶ月定期点検記録簿。今日紹介するのは、この中の「足廻り点検>サスペンション>取付部、連結部緩み、がた、損傷」と、「下廻り点検>ステアリングのロッド、アーム類>緩み、がた、損傷・ボールジョイントのダストブーツの亀裂、損傷」。
56項目からなる点検項目の、今日紹介できるのはほんの2項目だけである。

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では、まず「足廻り点検>サスペンション>取付部、連結部緩み、がた、損傷」から。
交換したのは、ショックアブソーバーとスタビライザーリンクのブッシュ。これは取り外したショックアブソーバーのロワ・ブッシュ。交換に至った判断は見ていただければ一目瞭然である。右側は新品交換後。

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IMG_3894こちらがスタブライザーリンクのブッシュ。BEFORE(左上)、AFTER(右上)、そして取り外した古いブッシュ(左)。
人間の体に例えると、ひざ間接のようにとても重要な部分である。自然治癒力があるはずもなく、コンドロイチンやグルコサミンが効くわけでもない。このように交換するしかない。しかし、簡単に交換できることがむしろ羨ましい。私の左ひざはここのところずっと痛い・・・。

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次に、「下廻り点検>ステアリングのロッド、アーム類>緩み、がた、損傷・ボールジョイントのダストブーツの亀裂、損傷」。左が交換後の様子。右は取り外したボールジョイント。ブーツが破れているだけでなく、おそらくそこから水が泥が浸入して、既にボールジョイントの動きが悪くなっていた。更に悪化すればボールジョイントの破損につながりかねない。

こんなふうに各点検項目を塗りつぶしていくわけだ。クルマの下を覗き込めば見える部分ではあるが、一般的にユーザーさんにとっては「見える部分」ではないかもしれない。エンジンルームもしかり。つまり、そのあたりが我々整備士の任務なのである。