レンジローバー_クラシック
そう、このプロジェクトはオートクラフトでまだ静かに続いていた。将棋の長考のように、次の一手を打つまでにしばらく作業が停滞している期間も確かにあった。そんな状況から、ついに詰めの段階に入ったと言える。
シャシからボディーシェルを取り外したわけではないので「フルレストア」とは呼び難いが、それでも、見える部分はもちろん、エンジンやオートマチックトランスミッションのオーバーホールなど、内部の目に見えないにまで手を加えていることを考慮すると「ほぼフルレストア」と呼んでも許されるのではないだろうか。
ほぼフルレストアのクラシック・レンジローバーも来週には車検を取得して公道に出る予定。駆動系をはじめ、各装備類の機能をトータルでチェックするにはやはり実際に走るのが一番良い。工場内でアイドリングさせている分には何も起きないが、例えば高速走行時に初めて分かる違和感のようなものがあるかもしれない。加速時など高負荷時にしか現れない症状を含んでいるかもしれない。まずはエンジンの慣らしを兼ねてオートクラフトの周辺から、そして徐々に速度を高め、負荷を加えて実走行に近づけていくつもり。

このクラシック・レンジローバーにはオーナーさまはいらっしゃるのだが、もし仮に自分のクルマとしてこんなふうにレンジローバーを仕上げたなら、そしてシェイクダウンの時にはどんな音楽を連れて出るだろう?慣らし運転をしたいので気が焦らないようにゆっくりしたペースの音楽がいいかな。いや、でも今後を占う意味で元気良くアップテンポの音楽がいいかな?それとも、レンジローバーが発する、例えばエンジン音や走行音をBGMにしたくなる気もする。テスト走行でもあるわけなのでノイズなどに敏感になることも必要だし。
それでも、ある一定の段階をクリアしたときにはカーオーディオのスイッチをオンにする時が必ずやっている。今夜はその瞬間をイメージして選んだこの曲を。ザ・ビートルズで、「Drive My Car」。