レンジローバー塗装の下地処理をしている間にペイントカラーの最終決定ををしなければならない。「え?決まっていなかったの?」と言われそう・・・。決まってはいたのだが、それは本やウェブ上で見つけた色。私は実際に本物のそのカラーのクルマを見たことがない。だから最終的には自分のイメージに最も近い色!ということになる。
さらに、本やパソコンの画面で伝わる色と、実際の色には視覚的な誤差が必ずある。F−1などレーシングカーを実際に見た方はお分かりだと思うが、例えばテレビ画面で鮮やかな赤に見えるクルマは、実際にはほとんどオレンジ色に近い蛍光レッドだったりする。ブルーは実車ではほとんど水色に近かったり。
だから、私が思っている色が実際にどんな色か、それを決定するのは非常に難しい。

それと、今回、カラーの決定で難しい要素になっていることがもうひとつある。私が選んだカラーは1970年代のもので、当時は黄色やオレンジ系の顔料として塗料に鉛が含まれていた。その後、環境に配慮して塗料も無鉛のものに移り変わっている。そんな関係もあって、同じカラーコードで調色した色でも微妙に原色と異なることがあるかもしれない!と塗装エンジニアは言う。実際に、鉛入りの塗料とそうでないものを比べたことがないので確かなことはいえないが・・・との注釈つきで。

そんなわけで、判断はとても困難で、最終決定を出さなければならないギリギリの期限までこうして悩んでいるわけである。カラーサンプルを手元に、太陽の下、ピット内の光の下、日が陰ってからの外の環境など、あらゆる場面で微妙な色の違いを区別してし、候補となる色を消去法で絞っていく。

中古車販売業という仕事柄、自分用に新車をオーダーすることはきっとない。もっともそんな甲斐性もない・・・。新車なら、例えばレンジローバー車の場合にはボディやインテリアカラーの組合せなどを自由に選べるプランもある。その組合せが複雑でかえって悩んでしまう方のために、デザイナーズチョイスといってあらかじめいくつかの組合せプランも紹介されている。それでも、どれも悩んでしまうほど素敵だ。
新車購入でそういう楽しみを味わうことはできない私だが、こんなふうに中古車を仕上げることでそれに代わる、いやそれ以上の楽しみだって見つけられる。まあ、ちょっとした強がりだが(笑)。