ある場所にクルマを停め、降りようとドアを開けた瞬間、すぐ脇の交差点で大きな交通事故が起きた。
キーッ、キーーーッ!というブレーキの音、そして聞こえてほしくなかった「ドーン」という大きく重い衝撃音。私の居る場所からは建物の影になって直接は見えなかったが、気になって通りに出てみた。軽乗用車にトラックが追突した様子。フロントに損害を負ったトラックはちょうど停止線付近に停まっており、その先10mほど飛ばされたのだろうか、横断歩道のさらに先、交差点の真ん中近くでリヤ周りがひどく潰れた軽乗用車が停まっていた。
私が駆け寄ったときは、既にトラックのドライバーが軽乗用車の運転席の脇に寄り添って話しかけているようだが、軽乗用車のドライバーは身動きできないようでシートに横たわっていた。トラックのドライバーが携帯電話を出して話しを始めていたのできっと救急車を呼んだのだろう。私は数メートル離れた場所でその電話が終わるのを待ち、何か手伝えることでもないかと思ってトラックのドライバーに声を掛けた。しかし、その声が届かないのか、処理に集中しているのか、あるいは少なからず動揺もあるのかもしれないが、なにも返事をもらえず、私の横を小走りで通り過ぎて自分のクルマへ何かを取りにいった。確かに、トラックのドライバーは立ちすくむわけではなく、キビキビと動いているので、私など返って邪魔に思えるのかもしれない。
しかし、相変わらず軽乗用車のドライバーは動かない。おそらくものすごい衝撃だっただろうし、身体の心配があったので私はしばらくその場から離れず、何か必要なときのために待機をしていた。何をしたら良いのか分からなかったというのが正直なところ・・・。ただ、救急車が早く到着するのを祈るだけだった。
やがて救急車のサイレンが近づいてきてその交差点に入ってきたところで、私はその場から立ち去った。それでもしばらく心臓の鼓動が収まらなかった。

その交差点は片側三車線の広い道路。いちばん左は左折専用レーン。右側と真ん中のレーンは直進専用レーン。つまり右折はできない交差点なのだ。しかし、それを知らず、いちばん右側のレーンで右折をしようとウインカーを出して止まっている車を時々見かける。後ろから来た車にクラクションを鳴らされ、それでもそこが右折レーンだと信じきってウインカーを出しているドライバーにとってはきっとそのクラクションの意味は分からないだろう。非常に危険なシーンだ。
今回、私は事故の瞬間を見ていなかったが、軽乗用車は普通に赤信号で止まっていたかもしれないが、もしかしたら右折をしようと急に減速をした可能性もある。だとしたら、後ろをついて走っていたトラックは、まさか前を走る車が減速や停止をするとは思わずに、慌てて踏んだブレーキが間に合わなかった、とも考えられる。
こんな時のためにドライブレコーダーを付けておくべきだと思ったりもしたが、今はそれどころではない。

原因はどうあれ、事故は起き、軽乗用車のドライバーが救急車で運ばれる事態が発生したのは事実。その怪我の度合いが少ないことを祈りつつ、自らも加害者にも被害者にもならないように最大限の注意を払いながら運転をしようと誓った。
みなさんもどうかお気をつけて。