レンジローバー・スポーツのパーキングブレーキはリヤ・インナードラム式。リヤ・ディスクブレーキの内側がドラムブレーキ形状をしており、通常のフットブレーキはディスクで、パーキングブレーキはドラムで効く構造である。
パーキングブレーキとなるドラムブレーキは、例えば手動のサイドブレーキレバー式の場合にはその先に取り付いているワイヤーが引っ張られてブレーキシューに作用する。レンジローバー・スポーツの場合には、そのワイヤーは電動モーターの力で引っ張られ、解除も電動で行なわれる。
解除はスイッチでも行なえるが、アクセルペダルを踏み込んだ瞬間、連動して自動で解除される仕組みにもなっている。
その解除作動よりも、ほんの僅かに車両が動き始めるタイミングが早いのか、おそらくそれが原因でパーキングブレーキにトラブルが発生する例が時々ある。パーキングブレーキが完全に解除されていないほんの一瞬の間にホイールが回転し始めることで異常な磨耗が始まるのかもしれない。その磨耗が想定外の抵抗になり、更なる異常磨耗に発展し、パーキングブレーキが効かない、あるいは張り付いてしまって外れないなどのトラブルに繋がる。
・・・と、我々は推測している。

表面が荒れたり、磨耗が進んだドラムやシューは交換するしかない。ただ、交換したところでまた同じことが繰り返される可能性がある。なので、できる限りアクセルを踏み込んだ際に行なわれる自動解除の機能を使わず、手元のスイッチを使ってパーキングブレーキを解除し、一拍してから走り始めるようにお客さまにアドバイスしている。それが成果に繋がっているかどうか確かなことは言えないが、トラブルが繰り返されることは減っているように感じる。
もちろん、私もレンジローバー・スポーツを走らせるときはそのように気をつけている。

ディスカバリー3も同じ構造なのだが、我々はディスカバリー3では同様のトラブルは経験したことがほとんどない。更に、レンジローバー・スポーツでもスーパーチャージドの場合に多く起きている。やはり発進時のパワーの差が仇となっているのかもしれない。


レンジローバースポーツレンジローバースポール_ブレーキ

写真はレンジローバー・スポーツのリヤブレーキ周り。OVERFINCH(brembo)のブレーキキットが取り付けられた車両なのだが、このケースでも同じ現象が起きてしまった。bremboのブレーキディスクの場合には外周のディスク部分と、ドラム部分にあたるベルハウジングが分かれる、いわゆる2ピース構造。今回の場合にはベルハウジングだけを新品に交換すれば良い。と言っても、きっと純正のブレーキディスクの何倍ものコストは掛かってしまうだろう・・・。現在、見積り額の問い合わせ中。(汗)