一般的に「車検」は継続検査のことをいう場合が多い。カーライフの上では二年に一度の一大イベントである。ただ、本来は言葉のとおり「検査」であり、それだけならそれほど多額のコストが掛かることはない。掛かるのは車検合格に臨むための整備であり、この先もしばらく安心して乗れるためのメンテナンスを兼ねているからである。例えば、検査ではブレーキパッド残量は1mm、タイヤは1.6mmあれば合格する。しかし現実問題、そんな状態では次のドライブですら安心して出かけられない。
話が発展してしまいそうだが、今日は整備ではなく検査について。

車検には、その検査に関わる設備が必要である。その中でも大掛かりなものはスピードメーターテスターとブレーキテスター。ご覧のように機器は床に埋め込まれている。ローラーの上でクルマを走らせ、スピードメーターが正しく指示されているかを確認する。次にブレーキを掛け、ローラーに掛かる反発力で制動力を測定する。感覚ではなく、数値で示して正しく合否判定をするために必要な設備である。
レンジローバー今、まさにその検査の最中なのだが、ランドローバーのようにフルタイム4WDの場合には四輪をローラーに乗せる必要がある。そんな場合には特設のローラーを置いておこなう。前輪が乗っているのがそれ。前輪は空回りさせ、後輪でテストを行うわけだ。

私が最初に務めたトヨタディーラーのサービス工場でも車検を行っていたのだが、当時の取り扱い車種にはフルタイム4WDはなかった。ほとんどがFFかFRの二輪駆動。ハイラックスやハイエースでは一部四輪駆動車もあったが、パートタイムなので普段は二駆。従って、四輪をローラーに乗せるテスターを見たことはなかった。
その後、スポーツカーやSUVを中心にフルタイム4WD車が増えていった。最近では多くの自動車メーカーがフルタイム4WDの車種をラインアップしているので、きっと四輪ローラーの検査機器はすっかりポピュラーになっていることだろう。

車検では、「どんな修理や整備を行ったか」がクローズアップされるわけだが、今日は「検査」について触れてみました。