バハマ号に乗り込み、パワーウィンドウを操作すると運転席のウィンドウだけが開かない。特にフロントの窓が開かないのは困るのでさっそく診断に取り掛かった。

最近の多くのクルマのパワーウィンドウもコンピューターによってコントロールされていることが多いが、あまり複雑に考えずにまずシンプルに構成部品と電気回路を頭に思い浮かべてみる。電源、フューズ、アース、スイッチ、リレー、モーター、ワイヤハーネス、それらを想像しながら、まず簡易点検を行う。
イングニションONの状態にする。エンジンは掛けない。メーター内に各インジケーターランプが点灯しているはず。その灯りに注目しながらパワーウィンドウのスイッチを操作する。パワーウィンドウの電気回路が成立していればメーター内で点灯しているインジケーターが微妙に暗くなる。パワーウィンドウの回路に電気が流れたことで、インジケーターランプへの電圧が落ちて暗くなるのだ。つまり、その場合にはスイッチやリレー、フューズ、ワイヤハーネスといった電気回路は成立しているということになる。リレーが室内にあればカチカチという作動音も聞こえるだろう。そいう状況なら真っ先に疑うのはモーターのギヤやウィンドレギュレーターなどの機械部分ということになる。逆に何も反応しなければ電気回路の系統が怪しい。
そんな感じで調べていくとトラブルシュートが大変早くなる。

レンジローバーさて、今回の原因は、結局パワーウィンドウのコントロールユニットだった。運転席だけワンタッチでオートで開閉できるシステムになっているのだが、そのユニットの内部で回路がショートしているようだ。何か手がかりが見つからないかと思い、ユニットを分解してみたが、私の知識では基盤の不具合いは見つけられなかった。とはいえ、コントロールユニットを交換しようにも既にパーツの供給はされていない。中古パーツのストックもない。可能な限りオリジナルの機能を維持していきたいところだが、今回は無理そうだ・・・。ここは潔くオート機能を諦めることにした。
配線を改造し、運転席以外の回路と同じようにした。ワンタッチで開閉するオート機能はなくなったが、特に大きな問題ではない。スイッチを押し続けることできちんと開閉する。これで十分!まだまだこれから長く乗り続けるつもりなので、構造はむしろシンプルなほうが良い。

最終モデルでもそろそろ20年目となるクラシック・レンジローバー。こんなふうにいろいろな故障が起きるが修理が可能なうちは私は諦めずに乗り続けていくつもり。トラブルをその都度克服していくこともクラシック・レンジローバーと共存することの楽しみでもある。もちろん、経験はオーナーのみなさまへのフィードバックにも繋がる。