梅雨の合間を縫ってレイブリック構内の草刈りを行った。細かいところは手作業だが、使えるところは草刈機の登場。ホームセンターで燃料となる混合ガソリンを買ってきて給油。スターターの紐を勢いよく引っ張った。プルプルプルプル…、プルプルプルプル…。掛からない。何度引っ張っても掛からない。
ランドローバー加藤ブログエンジンは2サイクル1気筒のとてもシンプルな構造だ。ガソリンエンジンの基本は、「良い圧縮、良い火花、良い今混合気」だ。この草刈機は、おそらくもう10年近く経っているが、それほど稼動させていないのでエンジン本体がイカれて圧縮がなくなっているとは考えにくい。まずはスパークプラグを抜いて焼け具合いを見てみた。特に悪い状態ではない。プラグコードを差し込んでスターターを回して火花を点検すると、ちゃんとパチパチと点火している。火花は問題ない。それなら「燃料」だ。スパークプラグを抜いたときに燃料でベタベタになる、いわゆる「かぶる」という症状にはなっていない。逆に燃料の供給状態が悪いのだろうか。キャブレター内部のどこかに詰まりでもあるのかと思い、とにかく分解してみた。ところが特に悪そうなとこも見当たらず、とりあえず清掃して組みつけた。燃料タンクからキャブレターへのホースが若干いびつに変形しているが、燃料が詰まるほどとは考えにくい。負に落ちないまま一度復元させた。
燃料が薄いのなら空気の吸い込み量を減らしたらどうかと思い、親指でキャブレターのエアインテークを押さえながらスターターの紐を引っ張ってみた。すると、プルンプルン、ブブブブと掛かりそうな気配。もう一度試すと、次は勢いよくエンジンが掛かった。
私もメカニックの端くれとして、たった1気筒のエンジンを掛けられないでは情けない。しかし、決め手がないままエンジンが掛かってしまったことも悔しい。原因はなんだったのだろう?キャブレターの分解清掃が功を奏したのだろうか。とにかく、草刈機のエンジンは掛かり、除草作業は捗った。


もうひとつ、今度は8気筒エンジンについて。中古車として入庫したクラシック・レンジローバーのエンジンの調子が悪かった。8気筒がバランスよく爆発していない感じ。こんな時はパワーバランスといって、1気筒づつ順番に良否判定をしていく。エンジンを掛けた状態でプラグコードを順番に抜いていく。正常に爆破している気筒のプラグコードを抜けばその分パワーの落ち込みが発生して更に調子が悪くなる。逆に、抜いても調子が変わらないならその気筒に原因があることが分かる。更に、プラグコードを半分抜いたときにパチパチとスパークが飛ぶことも確認し、飛んでいないようなら個別に点火系を疑っていく。
レンジローバー今回は4番と6番シリンダーに異常が認められた。そして、ディストリビューターとプラグコードの差込口でスパークが無いことが確認できた。原因はディストリビューター内部の可能性が高い。ディストリビューターキャップを外すと、端子の部分に汚れが付着していた。それらを除去して組み付け、エンジンを始動。エンジンはスムーズさを取り戻した。
ディストリビューターのキャップやローターは消耗品なので、清掃でダメなら即交換。今回は、今のところはまだその段階ではなかった。

こんなふうに、シンプルな構造のエンジンを触るのはとても楽しい。不具合のあることろにきとんと原因がある。草刈機は完全には分からなかったが、不具合箇所に手を加えればダイレクトに結果に反映する。
せめて私が生きている間は、全てのクルマがモーターで走るようにはなってほしくないなあ。