たとえ気温が高くてもいつもは海風が程よく吹いてくるオートクラフトだが、今日はとにかく蒸し暑い。気温は高くないが、なにせ湿度が高い。そしてこんな気候だからこそ発生する事例もある。

加速不良の症状で入庫したのはクラシック・レンジローバー。8気筒がバランス良く燃焼していないようで、エンジンを吹かすと「ドドドド・・・」と不均等な音と振動を発する。湿気、そして燃焼不良とくれば怪しいのはエンジンの二次点火系。その中でも湿気によって火花がリークしやすいのはプラグコード。
本来なら順を追って点検した結果からそこにたどり着くべきだが、経験上、まずはダイレクトに疑ってみる。点検するにもそれほど時間が掛からないから診断そのものが遠回りになることもない。
怪しい怪しいプラグコードの点検だが、ひどいものでは昼間でも目視でリークしたスパークが見える場合がある。もちろんそれほどひどい状態なら火花が飛んだ痕が白く変色していることとでも確認できる。しかし、今回はそこまでひどくはないようだ。では次の手段。ちょっと緊張するが、プラグコードをあちこち触ってみる。こんなふうに湿気が多いときにはリークした電流が手に"ビリビリッ"とくるものなのだ。どりちらにしても、エンジンを掛けたままプラグコートを1気筒づつ順番に抜いていく「パワーバランス」という点検は必要なのでプラグコードは触ることになる。
そして、"ビリッ"ときた!更にそのプラグコートをスパークプラグから抜いた。行き場を失った火花は、雷雲の中の稲妻のごとく最も近いアースを探して湿気を含んだ空気中を飛びまくる。怪しい箇所を金属部分に近づけてみると、パチパチと激しくスパークした。やはりプラグコードの皮膜の劣化が原因だったようだ。
あとは消耗品でもあるスパークプラグや、ディストリビューターのギャップやローター、イグニションコイルのチェックへと進むのだが、今日は時間の関係でここまで。
レンジローバー_エンジン不調レンジローバー_プラグコード

ところで、このビリビリ点検、臆病な私は実はとても苦手なのである。汗