オートクラフトmgaMGAブレーキ
写真はオートクラフトでメンテナンス中のMGAである。現在はブレーキの整備を行なっているところ。効きが悪く、マスターシリンダーを分解しようとしたところ、ピストンが固着してほとんど摺動していない様子。ピストンをシリンダーから抜き取ろうとしても出てこない。あげくにヒートガンでハウジングを熱してようやく動き始めたという始末。結果的には内部の錆がひどく、オーバーホールではなくアッセンブリで交換することになった。

オートクラフトmgオートクラフトmg-a
このMGAはおよそ55年前に生産されたクルマ。私よりも先輩である。今回のような機能パーツが未だに供給されていて、こうして維持ができていることが驚きでもある。もっとも、構造がシンプルであるということがそれを実現させている要因でもあるだろう。エンジンルームもご覧のとおり。本来、クルマというものはたったこれだけのものがあれば動くんだということがよく分かる。パワーステアリングもクーラーも無い。唯一のベルトはラジエターファンを回しているだけ。バルクヘッドにはヒーターユニットがあり、外気から導入されたエアがヒーターコンデンサーを介して暖められ、室内の足元に導かれている。快適装備というより、乗員が凍えないようにするための最低限の機能といったところだろう。足元さえ暖かければ十分。他が寒けりゃボア付きの革ジャンを着てグローブをはめれば良いわけだ。

私は現在1991年式のクラシックレンジローバーのを可愛がっている。確かに既に23年が経っているクルマなのだが、このMGAと比較すれば完全に現代のクルマである。エンジンを含め、電子制御部品が多すぎる。それゆえに今後の維持が大変になっていく。MGAのようにあと30年維持できるかどうかを問われれば、限りなく不可能に近いと思っている。もちろん限界まで頑張るつもりだが・・・。
もっとも、55年という歳月はシンプルゆえに簡単というレベルを超越している。改めてクラシックカーの奥深さを感じた。