オートクラフト_レンジローバー何度も紹介しているが、オートクラフト会長の大橋はウッドが大好きだ。掘り下げれば英国車が好きで、英国車には伝統的にインテリアにはウッドが多様されている。多くは合板に突板が貼り付けられ、クリア塗装で厚い皮膜が作られていて、家具のように高級感がある。ただ、それらは天然木だけに経年でひび割れが発生することが多い。そして大橋は割れたウッドを修理することを得意としている。
この作業の肝心なところは大橋は地元福島にある秘密工場で行なってくる。私は未だにそこへは行ったことがなく、突板の張替え作業のシーンも話しでは聞くことがあるが実際に見たことはない。(だから「秘密」)と言っているのだが・・) おおかたの作業を福島で行なってきて、オートクラフトで最後の仕上げを行なう。塗装エンジニアに任せてクリア塗装をし、最後にこうして磨いて細かな凹凸を均し、艶を出す。私が見るのはその作業ぐらい。

クラシック・レンジローバー_ウッドレンジローバーの場合、1995年までのクラシック・レンジローバーは、内装でウッドに見えるところは全て本物の木が使われている。1995年から2002年までの2ndレンジローバーは一部でウッド柄の樹脂が採用された。そのため割れや変形から開放されたし実際のところリアルウッドと見分けがつかないほど質感は良いが、それでも英国車だけにちょっと寂しさも感じる。2002年以降の3rdレンジローバーはリアルウッドが復活した。しかも、初期モデルから既に10年以上経っているが私はこれまで3rdレンジローバーのウッドの経年による損傷を見たことがない。クラシック・レンジローバー時代は土台となる部分が合板の木材だったが、3rdレンジローバーではアルミが使われている。土台の収縮や変形がないからか、突板が割れながら剥がれてくることがない。とてもクォリティーが高い。この工法でクラシック・レンジローバーのウッドも仕上げられたらと思うのだが、土台をアルミで作ることはコスト的には非常に難しい。ダイキャストでは金型代が莫大になるだろし、削りだしならワンオフで作れるかもしれないが、それでもいったいどれだけの費用が掛かるのか、恐ろしくて見積りするまでもなく諦めている。そういう意味ではやはり木は加工がし易い。大橋が行なっているように地道に修理をし、また何年か後に割れてきた場合には再び修理を繰り返すのが妥当かも。それが「古い英国車を長く乗る」ということなのかもしれない。

ウッドの修理にはとても興味がある。そして、できればその仕事を覚えたい。老後は八ヶ岳山麓に秘密工房を作って木と戯れながら過ごすというのも良いかも!