初めて浜田省吾さんのライブを観たのは1987年のことだった。といっても、そのライブを観たのはただの偶然で、当時大学生だった私はただそこでアルバイトをしていただけだった。
愛知県体育館で行われるあらゆるイベントの設営を受託する会社があり、私はそこでアルバイトをしていた。会場の設営をし、またその撤去を行う。大相撲、体操、バレーボールなどのスポーツイベントをはじめ、企業や大学などの式典、そして音楽ライブが主な仕事だった。
ステージ作りやアリーナ席の椅子並べ、入口受付のテーブルや会場周辺の看板の設置などなど、時には徹夜作業を伴うほど体力勝負のアルバイトだった。
例えば音楽ライブの場合、多くの主催者は「日」単位で体育館を借りる。終演が20時〜21時。その後お客さんが退場されてから数時間でその全てを撤去し、「日」のタイムリミットの24時までに館内をスッカラカンにして会場を返却するわけだ。ステージを分解し、会場に並べた数千個の折りたたみ椅子を片付ける、まさに時間との戦い。
そのために我々はライブ中に既に館内でスタンバイをしている。そして時には誰にも気づかれない場所でこっそり観ることができた。浜田省吾さんのライブもそんなふうに後半部分を観ることができたのだ。
ただ、当時私は浜田省吾さんの曲はほとんど知らなかった。そのライブで演奏された曲も初めて聴く曲ばかりだった。しかし、アンコールのラストの曲が私の体の中を突き抜けた。
そのライブはアルバム「J-Boy」のツアーだった。ライブの後、私はすぐにレンタルレコードで「J-Boy」を借りた。そして私の心を大きく打った曲が分かった。2枚組アルバム「J-Boy」でも終盤に連続で収録されていた2曲だった。

 こんな夜はI MISS YOU
 SWEET LITTLE DARLIN

この2曲が、ライブの最後でアルバムと同様に続けて演奏されたのだった。

以来、すっかり浜田省吾さんのファンになり、次からはオーディエンスとしてライブに行くようになった。


さて、この4月29日に、およそ10年ぶりに浜田省吾さんのNEWアルバムが発売された。そして秋からアルバムツアーも始まる。ファンとしては待望のツアーである。そして現在ファンクラブ会員にチケットの先行発売の抽選申込が始まっている。もちろん私もエントリーをした。これだけ待った割には公演数が少ないような気がする。きっと激戦となるだろう・・・。
浜田省吾さんのライブチケットの発売方法はとても”フェア”だ。ファンクラブ先行発売の場合、当選してもチケットは送られてこない。ファンクラブのメンバーカードにICチップが組み込まれており、それを飛行機の搭乗ゲートのように機械にかざすことで入場できるというもの。更に運転免許証などの身分証明書の提示も求められる。転売防止のためである。また、座席も当日まで分からない。カードをかざしたゲートで瞬時にレシートのような紙が発行される。そこに座席が書かれていて、つまり最前列かスタンドの奥のほうかもその時に初めて分かるのだ。
以前のパターンでは、ファンクラブ会員以外の一般発売チケットの場合でも、チケットには座席は書かれていない。バーコードを機械にかざすことで座席番号が書かれたレシートが発行される。良い席のチケットの転売行為が防止できる画期的なシステムである。

そんなふうに、ファンに対して公平にチケット販売が行われるのだ。まずは、どうか当選しますように。そして良い席に恵まれますように!
加藤ブログ