自動車保険の仕組みは非常に複雑。システムも頻繁に変わる。損保ジャパン日本興亜の代理店をしている我々でさえ、ぼんやりしているとすぐにおいていかれて分からなくなるほど。そんな状況なので、きっと一般の契約者のみなさんにとっては分からないことだらけではないだろうか。
今日はその複雑な保険システムの中から「等級」についての復習をしよう。

自動車保険は使わない場合は翌年は割引が進み、使った場合は割り増しになる。その割引レベルが等級で、新規で契約すると基本は6等級から始まる。1年間使わないと7等級、更に8等級と毎年1段階づつ進む。
では、事故を起こしてしまい保険を使った場合。事故の状況によって翌年に1等級ダウンする場合と3等級ダウンする場合がある。
1等級ダウンは、主に自分に責任がないような場合。例えば、飛び石によってフロントガラスが割れて車両保険を使ってフロントガラスを交換場合、駐車中に落書きをされたために車両保険を使って塗装修理をする場合など。
3等級ダウンは、出会いがしらに衝突したとか、歩行者や自転車と接触してしまったなど、相手に対する保障を伴う場合や、自損事故で車両を修理する場合など。つまり主に自身に過失がある場合には3等級ダウンとなる。これらはこまかくルール分けされているが、そんなふうに覚えておけばおおまか間違いない。

もうひとつ、等級システムを複雑にしているのは「事故あり係数」が関わってくること。例えば、18等級の契約者Aさんが1年間無事故で翌年に19等級になった場合には「事故なし19等級」となるが、20等級の契約者Bさんが1等級ダウン事故で保険を使ったために翌年19等級になった場合には「事故あり19等級」となる。この差はそのまま割引率に反映される。表をみていただけば分かると思うが、共に19等級でもAさんの割引率は55%、Bさんは42%となる。
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見かたを変え、現在20等級のBさんが運転中にフロントガラスが割れてしまった場合をシミュレーションしてみよう。その年の保険料が、仮に基本保険料200,000円の63%割引で74,000円だったとして、車両保険を使ってフロントガラスを修理した場合、翌年は「事故あり19等級」となり42%割引になり、保険料は116,000円となる。もっとも更に1年間無事故であれば再び事故なし20等級に復活できるが、とりあえず1年間は差額となる42,000円が負担となる。
この差額があるので、せっかく保険に入っているにも関わらず「修理費が少額の場合には保険を使わないほうが良い」という判断が正しくなるケースもあるのだ。
こんなふうに保険の仕組みはたった割引システムひとつとってもとても複雑なのである。
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