10年前なら「レンジローバーのウィークポイントは?」と聞かれれば、間髪入れずに「エアサスペンション」と答えていた。
写真は1994年モデルのクラシック・レンジローバーのエアスプリング。経年でベローズはヒビ割れている。ここからエアが漏れる場合もあるが、ゴムが固くなることでアルミの台座との勘合部から漏れるケースも多い。このレンジローバーの場合、全体的に劣化が進んでいたので今回4本とも交換することになった。
レンジローバー_エアサスペンション

クラシック・レンジローバーのサスペンションがコイルからエアに変わったのは1993年モデルから。その直後1995年には2ndレンジローバーにフルモデルチェンジしたのだが、エア・サスペンション機構は基本的にはクラシック時代のシステムと同じ。ただ、エアの供給や分配を掌るバルブブロックやコンプレッサーが、それまでの床下シャシ部からエンジンルームに配置されたことで、熱の影響による故障が増えた。まさに2ndレンジローバーのウィークポイントだった。当時のオーナーさまは、その修理の頻度や費用でずいぶん苦労されたと思う。最近ではパーツの価格が抑えられてきたし、当時よりも供給パーツのクォリティーが上がっているようで、トラブルは減っている。経年によって、維持はむしろ楽になっている一面もある。
2002年に3rdレンジローバー時代になると、2ndレンジローバー時代の経験からだろうが、バルブブロックやコンプレッサーは熱いエンジンルームから別の場所に移動した。バルブブロックは再び床下シャシ部に、コンプレッサーはトランクに移動した。機械物なので故障が全くなくなったとは言えないが、2ndレンジローバー時代と比較すれば消耗も故障も随分減った。今では「ウィークポイントがエアサス」と言うことも少なくなった。