最近ではクーラーの故障は少なくなったが、以前はこんなことが時々あった。
例えば、ある夏にガス漏れの原因となったクーラーホースの一本を交換した。秋が深まるまではそのまま快適に過ごせた。翌年夏になって再びクーラーを使おうと思ったが冷たい風が出てこない・・・。調べるとガス量が少ない。なぜ?去年も修理したのに!秋までは効いていたのに!そう思われるのは自然なこと。しかし現実には、クーラーを使うことのない冬の間でさえも別の箇所からガス漏れが進んでしまうことがあるのだ。
クーラーのフロン回路は、作動時、エキスパンションバルブを境に、高圧側はおよそ14bar(バール)、低圧側はおよそ2barが正常値とされる。特に高圧側は大気のおよそ14倍なので相当な圧力である。気密の弱い部分があればたちまちガス漏れへと発展してしまう。
さて冬場にクーラーを使わない場合だが、コンプレッサーが作動していないため、高圧・低圧の区間はなくなり、回路内は一律5〜6barとなる。これすら、つまり大気の5〜6倍の圧力が回路内のすべての箇所に掛かっていることになる。ホースやパイプのつなぎ目など、気密が弱ってきた部分があればフロンは外部に漏れ始めてしまうのである。
お客さまにはそのような説明をし、ご理解をいただくのだが、もったいないのはガス代。適切なパーツ交換をした後、再びガスを規定量まで充填しなくてはならない。そうかといって、昨年の時点で漏れの可能性のある全ての構成パーツを新品交換するかどうか、それも非現実的である。経験の中から限定的な数本のホースを選別して予防的に同時交換するなどしたものだが、予算も関係してくることだし、とても微妙な判断であった。
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