レンジローバースターターモーター
これは1996年モデル2ndレンジローバーのスターターモーター。スターターモーターが故障してエンジンが掛からなくなり、レッカーでの入庫となった。
私がまだ国産車の整備に就いていたころ、スターターモーターが故障した場合にはオーバーホールという選択肢も十分にあった。しかし、1995年にランドローバーに携わるようになってからは、オーバーホールをした経験は・・・、ほとんどない。いや、本当に記憶がない。
実は最初の頃は、車両から取り外したスターターモーターを、まずは分解をした。しかし、やがて分解するまでもないことが分かった。
このスターターモーターを見て気が付くことは、なんとなくオイルでしっとりと濡れていること。この状態のスターターモーターを分解すると、それはもう修理が不可能であることは一目瞭然!なのである。今回も、それを紹介するために十何年かぶりに分解してみた。それがこちら。
レンジローバーセルモーター

原因は、タペットカバーからじわりじわりと滲み出たエンジンオイルが、長い年月をかけてスターターモーター内部へと入り込んで汚れと共に粘土状になってしまうこと。今回の場合には、その汚れがよほどの抵抗になったのだろう、樹脂製のリングギヤが完全にバラバラになってしまっていた。
内部の壊れ方は様々だが、この頃のレンジローバーやディスカバリーのスターターモーター故障のほとんどが、今回のようにオイルの侵入によるもの。
これを防ぐにはこまめにエンジンルーム内を点検し、必要に応じてタペットカバーガスケットを交換することになるのだが、明かなオイル漏れでないだけにそれを察知するのは非常に難しいことかもしれない。