LAND COMFORT 加藤ブログ

ランドローバーを運転していると時間がゆっくり流れているように感じます。

ランドローバーを運転すること、ランドローバーのある生活、ランドローバーと過ごす時間、それらは全てとても心地良いこと。
「LAND COMFORT」とは、そんなことを考えながら出来上がった言葉です。

カテゴリ: 英国車

ランドローバーディスカバリー
これはレイブリックの社用車の一台、2005年モデルのデスカバリー3。走行距離はもうすぐ237,000km。調子もよく、人も乗れて荷物も載せられて、社用車としては超優等生である。個人的にも、これがマイカーだったとしても十分に満足しながらまだまだ乗り続けられると思う。
私はランドローバーにどっぷり浸かっているので少し偏った発想になっているかもしれないが、ランドローバーにしてもジャガーにしても、英国車は少々年式が経ってもなぜか世代遅れの感じがしてこない。そこが良い。だから長く乗っていても飽きない。え?これがもう10年落ち?!と驚かれることなど頻繁にある。
次々と新しいクルマに買い替ええる必要がないということは「個人所費低迷」につながってしまうわけだが、ランドローバーはそんなふうに長く乗れてしまうクルマなのである。どうか、ランドローバーがすぐに飽きてしまうようなクルマ作りへと抜本改革をしませんように。
ランドローバー



ランドローバーmini
ランドローバーオーナーのお得様が、今日はMiniに乗ってご来店。ランドローバーとクラシック・ミニ、この組み合わせでカーライフを楽しまれている方は多い。私も以前所有していたこともあるが、こうして元気なMiniを見るとまた血が騒ぎ始める。冷静に冷静に・・・。
ただ、幸いなのは「Miniが魅力的であり過ぎる」こと。例えばMiniを手に入れたとしたらどんな仕様に改造しようか?と考える。ボディーカラー、タイヤサイズ、インテリアデザイン、エンジンスペック、その方向性が何通りもあってひとつの方法を決めるのが非常に難しい。そうだなあ、最低でも2台の仕様違いのMiniを仕上げたい。大雑把には、レーシングカー並の尖がった仕様と、細く小さいタイヤを履いたクラシック仕様。それですらきっと一筋縄ではいかず、手間やコストは計り知れない。頭の中もきっとMiniのことでいっぱいになる。つまり、Miniを手に入れてからの悩みが目に見えているために、その世界への一歩を踏み出さずにいるのが現状。
クルマが好きでいろんなクルマに乗りたいのだけれど、バハマ号は可愛いし、だいたい私の立場上ランドローバーを疎かにするわけにはいかないし、今の私にはMiniは毒すぎる。(笑)



先々週、MG-Fをオートクラフトに持ち込んだ。その後私が東京を離れている間にMG-Fのトランクの塗装は終わっていた。その作業工程を掻い摘んで紹介しよう。
mg-f1
まずは板金。凹みはパテも使って平面を出す。
mg-f2
パテが乾いたら下塗り。その後、画像はないが、ブリティッシュレーシング・グリーンで本塗り。そして完成。
mg-f3


これからまだまだ寒暖を繰り返すだろうが、それでも春は確実に近づいている。オープンを楽しむには、まずは梅雨入りまでが勝負。大橋と「もうやいこ」で走り回ろう!



今回、MG-Fを名古屋からオートクラフトに移動させたのには二つの目的があった。先日、中古のトランクフードに交換し、それに穴を開けて直付けトランクキャリアを取り付けたのだが、その中古トランクフードの色が合わなかったために再塗装をしたかったことがひとつ。
もうひとつは、数週間前のこと。会長の大橋から「加藤社長、MG-F乗ってる?」と聞かれた。MG-Fは元々大橋のマイカーだったものを私が譲ってもらったのだが、久しぶりに乗りたくなったようだ。名古屋で乗っていないわけではない。しかし、ナイアガラ号やバハマ号など、私には他にも日常的に乗れるクルマがあるのでMG-Fがなくても困ることはない。「いいですよ!今度乗ってきますよ」と。

ということで、大橋が乗る前にさっそくトランクの塗装に取り掛かった。キャリアを取り外し、ハイマウントストップランプとエンブレム外した。明日から本格的に作業に取り掛かる。
こうしてみると色の違いがよくわかる。そして傷も。これをキレイに修復すれば、それはそれはゴキゲンなMG-Fが出来上がることだろう。しばらくは会長に楽しんでもらって、またいつか「会長、最近MG-Fに乗ってますか?」と言って私の元に戻すことにしよう!笑
MG-F

ちなみに名古屋弁で「共同で使う」とか「分け合う」、つまり最近の言葉なら「シェア」にあたるのかな、それを「もうやい」とか「もうやいこ」と言う。私は三人姉弟の末っ子で、姉弟で一袋のかっぱえびせんをおやつで食べる時にも、母から「ちゃんともうやいで食べやーよ」と言われたものだ。三人で仲良く分け合って、という意味である。物理的に均等に、という意味と、仲良くというふたつの意味を併せ持っていると私は理解している。
そう、このMG-Fも「もうやいこ」だなあ!と感じながらドライブしてきたわけである。



以前プライベートでMG-Fに乗ったのは13〜14年前のことだったと思う。その後オートバイに興味を持ち、購入した。オープンエアの爽快感を求めてMG-Fに乗っていたのだが、それがオートバイに変わったことでMG-Fに乗る機会も減り、やがて手放した。
何年かオートバイを楽しんだが、コケた時のリスクを徐々に重く考えるようになって乗らなくなった。

私の場合、オープンカーもオートバイも、夏か冬かで言えば実のところ夏のほうが乗りたくない。灼熱の太陽が厳しすぎるから。冬の寒さはむしろ気持ちよい。オープンカーの場合、寒いのは頬から上だけ。足元は暖かいし、ブルゾンの襟を立てれば首まではしっかりと守られる。夏にオープンで走るのはかなりやせ我慢をしなきゃいけないが、冬は周りのクルマからは「寒そうだなあ・・」という視線を感じるが実際はそれほど辛くはない。
今日も東名高速道路をオープンで走った。空気は冷たいが、青空が気持ちいい!
MGF



MGF
MG-Fのトランクキャリアが完成した。
ディスカバリー用ルーフキャリアを加工してMG-Fのトランクの大きさに合うように小さくし、それをどうやって固定したかというと、気合いの直付け!トランクパネルに直接穴を開け、ホームセンターで金具を買ってきてボルトで固定した。かなり荒業ではあるが、強度は抜群!MG-FMG_F


「気合いの直付け」と言ってしまったが、実のところ、少し気合いは足りていなかった。艶のあるボディーにドリルで穴を開けることに実際は迷いがあった。そこで中古でトランクパネルを購入し、それを使って穴あけ加工を施したのだ。同じブリティッシュ・レーシング・グリーンを買ったのだが、年式が異なるためか、微妙に色が違う。線傷もたくさんあるし、また機会があればオートクラフトに持ち込んで塗装をし直そう。

とにかく取り付いた。早くここにボストンバッグを乗せて新緑のドライブに出かけたい!



レイブリックの倉庫の退去に伴い、徹底的にモノの整理を行っている。新しい倉庫に移動させて保管しておくもの、これを機に廃棄してしまうもの。
ディスカバリー3ルーフラック
このルーフラックはディスカバリー3から取り外されたものだが、ベースバーに取り付けるためのパーツが欠損している。このまま保存しておいても活躍できる日がくるかどうかは全く不透明。こういうものは今回の場合は即廃棄の対象となる。
しかし、私はあることを閃いた。ずっと欲しいと思っていたものがあって、このキャリアを使えばそれが実現できそうな、そんなイメージが湧いてきた。
そして早速取り掛かった。
ディスカバリー_ルーフラック
まずラックを分解。
ディスカバリー_ルーフキャリア
そしてサイドのフレームを短く切断。
ディスカバリー3システムキャリア
穴あけ加工をし、
ディスカバリー3キャリアバスケット
ラックのバーを取り付ける。これは本来のピッチよりも少し狭い幅で組み付けた。
つまり、元々のキャリアの半分ほどの大きさのキャリアを作ったわけだが、これを何に使うかというと、
MGFトランクキャリア
MG-Fのトランクキャリアなのである。
とりあえず、仮に置いてみてイメージを確認。いい感じ! あとはこれをトランクにしっかりと固定して完成だが、今日はそのための材料が揃っていないのでこの続きは後日改めて。



MG-Fのガソリンキャップは鍵を回して脱着するタイプで極めて原始的なもの。今日はガソリンキャップが内部で破損してしまったクルマが入庫した。
ガソリンキャップの新品パーツには、それに対応した鍵も付いてくる。しかし、本来はイグニションやドアと共通なので、今回のようにガソリンキャップを新品にすると二種類の鍵を持つことになってしまう。MG-Fに限ったことではないが、こういう場合には可能な限り元々の鍵だけで使えるように手を施す。

加藤ブログキータンブラー
ここでまず一般的なキーの仕組みについて。キーシリンダーにはキータンブラーというピースが差し込まれている。真鍮の"ロの字"型にクチバシが付いたような小さなパーツがそれだ。タンブラーには4種類の高さがある。鍵をシリンダーに差し込み、鍵のギザギザとタンブラーの高さが合致するとタンブラーがピッタリと引っ込んでシリンダーを回すことができる。今回の場合、シリンダーに対して8枚のタンブラーが差し込まれており、それぞれに4段階の高さがあるということは、4の8乗=およそ6万5千とおりの組み合わせができるというわけ。
余談だが、全世界で何十万台と販売される車種では同じ鍵の個体ができてしまうことになる。そんな場合、メーカーはできる限り遠くの国や地域に分散するように配慮していると聞いたことがある。

さて、話を元に戻すが、今回も鍵が二種類にならないように新品のガソリンキャップからキーシリンダーを取り出して、従来の鍵に合うように組み替えることにした。まずは新旧両方のガソリンキャップを分解。旧のキーシリンダーを取り出して新しいキャップに組み込めばそれで解決なのだが、今回は旧のキーシリンダーに摩耗によるガタが確認できたのでシリンダーも新しいものを使うことにした。
その場合には従来のキーに合うようにタンブラーを組み替える作業を行う。
MGFキーシリンダー
新しいほうのキーシリンダーに従来の鍵を差し込んだところ、偶然高さが合ったタンブラーは3個、残りの5個は合わずに飛び出している。
加藤ブログMGFキーシリンダー
できればタンブラーも新品を使いたので、まずこの5個を高さの違うところへ入れ替えてみて、それでもダメなら古いシリンダーから抜き取ったタンブラーを使用。そうやって全てのタンブラーを合致させた。
出来上がったシリンダーを新品のキャップに組み込んで完成。これで無事に従来の一種類の鍵で新しいガソリンキャップの開閉も行えるようになった。
MGFガソリンキャップ


そうか、こんなふうに"鍵"を使ってクルマを操作することも減りつつあるのだ。最近ではワイヤレスドアロックは当たり前、インテリジェンスキーでイグニションもボタン操作。鍵を差し込むことは一切ない、そんなクルマが増えている。
ドアが空かなくなればリモコンの電池交換、キーを交換したらテスターを繋いでセットアップ。今回のように工具を使ってパーツを分解し、工夫をして自らの手で修理を進めていく、そんなスタイルに喜びを感じている私は既に旧タイプのメカニックなんだろうな。



オートクラフトmgaMGAブレーキ
写真はオートクラフトでメンテナンス中のMGAである。現在はブレーキの整備を行なっているところ。効きが悪く、マスターシリンダーを分解しようとしたところ、ピストンが固着してほとんど摺動していない様子。ピストンをシリンダーから抜き取ろうとしても出てこない。あげくにヒートガンでハウジングを熱してようやく動き始めたという始末。結果的には内部の錆がひどく、オーバーホールではなくアッセンブリで交換することになった。

オートクラフトmgオートクラフトmg-a
このMGAはおよそ55年前に生産されたクルマ。私よりも先輩である。今回のような機能パーツが未だに供給されていて、こうして維持ができていることが驚きでもある。もっとも、構造がシンプルであるということがそれを実現させている要因でもあるだろう。エンジンルームもご覧のとおり。本来、クルマというものはたったこれだけのものがあれば動くんだということがよく分かる。パワーステアリングもクーラーも無い。唯一のベルトはラジエターファンを回しているだけ。バルクヘッドにはヒーターユニットがあり、外気から導入されたエアがヒーターコンデンサーを介して暖められ、室内の足元に導かれている。快適装備というより、乗員が凍えないようにするための最低限の機能といったところだろう。足元さえ暖かければ十分。他が寒けりゃボア付きの革ジャンを着てグローブをはめれば良いわけだ。

私は現在1991年式のクラシックレンジローバーのを可愛がっている。確かに既に23年が経っているクルマなのだが、このMGAと比較すれば完全に現代のクルマである。エンジンを含め、電子制御部品が多すぎる。それゆえに今後の維持が大変になっていく。MGAのようにあと30年維持できるかどうかを問われれば、限りなく不可能に近いと思っている。もちろん限界まで頑張るつもりだが・・・。
もっとも、55年という歳月はシンプルゆえに簡単というレベルを超越している。改めてクラシックカーの奥深さを感じた。



秋は私が最も好きな季節。ここ数日、急に空気が秋らしくなった。特に夜になると風がひんやりしてとても気持ち良い。そんな風に誘われるように、無性にMG-Fに乗りたくなった。仕事を終えてガレージに行き、MG-Fいざ出動!・・・ところがエンジンが掛からない。ガレージ内ではバッテリーメンテナーを繋ぎ、バッテリーを絶えず元気な状態で維持できているはずだった。それでも上がってしまっていた。バッテリーの電圧を測定すると12V以上はちゃんとある。ところがスターターを回しながら電圧計を見ていると、その間には5V台にまで落ち込む。これでは掛からない。クランキング中の負荷電圧は9V以上が理想とされている。8Vぐらいまで落ちてもなんとか掛かるが、さすがに6Vを切るとスターターモーターを回すだけの元気はない。バッテーリ内は6個のセルに分かれており、その1個ないし2個が極端に悪くなるとこんな症状になる。トータルの電圧は正しく表示されるが、いざとなると力が足りない。
MG-F_バッテリーさて、このバッテリーは充電をして復活するだろうか?こんなときはバッテリーテスターが役に立つ。新品状態からどれだけ消耗が進んだかを数値で示してくれる。今回の場合には、480Aから始まった数値は64Aまで落ちている。この数値は例えば充電したからって再び減ることがないもの。そして良否判定の合格範囲は新品時の70%まで。480Aの70%は336A、ところがMG-Fは既に64Aにまで減っていた。こうなれば交換が必要だ。
せっかっく秋の夜長のオープントップでのドライブを楽しもうと思っていたのに、これでは全く無理・・・。残念。さっそくバッテリーを取り寄せよう。来週は一週間東京で過ごす。ドライブは再来週までお預けだ。

加藤ブログ東さて、今日は引越し荷物を発送した。
京で新たに借りた賃貸マンションの入居は来週に決まった。今日の午前中、その単身赴任生活のための荷物を長久手から出荷した。今回利用したプランはヤマト運輸の単身引越しサービス。ご覧のカゴ単位の価格プランである。これに詰め込めるだけ詰め込んで26,000円。少し隙間ができようが、ギシギシに詰め込もうが値段は同じ。昨年東京から持ち帰ってきたベッドは長男にとられてしまった。なので、今回はとりあえず布団だけ送って、ベッドは後々現地で調達することにした。そんなふうにして大型の荷物がなくなったので、ほとんどがこのカゴの中に収まってしまった。入りきらなかったダンボールは別便の宅配で発送して完了。全て受け取りは来週。なんとも楽チンな引越しだ。気候も良いのでとても捗った。



オートクラフト_MGオートクラフト_RV8
写真はMG/RV-8のヘッドランプ。片側に水滴が入って曇っている。最近のクルマの多くはヘッドランプレンズに樹脂が使われており、ハウジングに接着されていて分解できないタイプが一般的となっている。しかしRV-8のレンズはガラス製。ハウジングとの間にはゴムパッキンが入っており、こんな場合には分解してパッキンを交換することで修理ができる。
ランドローバーでは、2002〜2005年モデルのレンジローバーが意外にもガラスレンズが使われている。垂直に立っているデザインの関係上、飛び石を食らうと割れてしまうこともある。そんな場合でもレンズだけの交換が可能なのでとても経済的である。ガラスだからこぞ割れてしまうのかもしれないが・・・。2006年モデル以降は樹脂に変わっている。
樹脂レンズとガラスレンズ、一長一短があることは確かだ。

RV-8のヘッドランプに話を戻そう。RV-8は1993年から数年間で限定的に製造販売が行なわれたのだが、それ故に少量の生産台数になったため専用設計のパーツをできるだけ少なくした設計となっている。つまり、既存の車種の流用パーツが数多く使われている。ちなみに、エンジンはディスカバリーの3.9リッターV8エンジン。ウインカーランプはMINIのもの。そのあたりは当時のグループ会社のものなので順当といえるのだが、今回取り上げたヘッドランプはポルシェ911のものが使われているのだ。全く違和感なくMGのデザインに溶け込んでいる。ちなみにBOSCH製(ドイツ)である。



今日はMG-Fのオーディオの続編。
加締めが弱かったアンプ配線のギボシだが、それはギボシとは呼ばずに「ラグ」というらしい。私は初めて知った・・・。そのラグだが、メッキにもいろいろ種類があるらしく、金メッキを買えばよかったものを、私は誤ってロジウムメッキをオーダーしてしまったようだ。色が合わない・・・。しかも、ロジウムメッキのほうが高価だった・・・。
加藤ブログMG-Fしかし、返品の送料を考えたらこのまま使うのが得策。私の耳ではその音の違いなどきっと判らないだろうから。
ということで、高級ロジウムメッキのラグ端子を、今度は外れないようにしっかりと加締めた。

それにしても、高級オーディオの材料は私の感覚では想像を絶するほど高価だ。有名オーディオ専門店で組まれたシステムが"ん"十万円で済まないとかいうのも分かる気がした。8個セットで数千円のラグ端子を、このMG-Fのフロントスピーカーだけで数十個使っている。スピーカーや電源ケーブルもきっと目が飛び出るほどのメーターあたり単価なのだろう。
その世界に足を踏み入れたら、お金が幾らあっても足りなさそうだ。汗



以前、私の知人がニッサンのカブリオレに乗っていたときのこと、マンションの駐車場で車上荒らしでナビゲーションを盗まれたという話を聞いた。立体駐車場の2階に停めてあったのだが、犯人はそこによじ登り、刃物でキャンバストップを切ってロックを解除して車内に侵入したのだった。
MG-Fも同様の心配がつきまとう。当然、車内に貴重品は残さないように心がけている。珍しいクルマではあるが皆が羨むような高級車でもないので、自動車盗難のリスクはとても少ないと思う。ただ、泥棒がその気になれば難易度はとても低いクルマだろう。
加藤ブログMG-F仕事帰り、ホームセンターに寄ったら、ワゴンセールでこんなものを見つけた。ステアリングホイールや、こんなふうにシフトレバーを固定するセキュリティグッズだ。1,500円という安さだったので衝動買い!さっそくMG-Fで試してみた。標準でステアリングロック機能はあるので、シフトレバーとサイドブレーキレバーを固定するようにロックしてみた。これならサイドブレーキの解除もシフト操作もできない。壊すまでの時間稼ぎには十分役立つだろう。
何度も言うが、1,500円で抑止力になれば安いものである。



mg-fヘッドランプ
これはMG-Fのヘッドランプの内部のパーツ。リフレクター(反射板)のメッキが経年で薄くなってしまうのだが、そうなればヘッドランプの光量が足りなくなると車検には通らない。もちろんそれ以前に夜間のドライブが大変危険になる。
今日は他県の自動車業者さんからオートクラフトにこのリフレクターだけが届いた。車検整備の最中なのかもしれない。オートクラフトでは再メッキを施したリフレクターを在庫しているので、こうして古いリフレクターを送っていただき、それに破損などの異常がなければ即座にメッキ後のパーツをお送りして対応している。代わりにいただいた古いパーツを再メッキして次の機会に備えておくという方法。
今回、我々はオーナーさまを知らないが、修理後のヘッドランプの明るさと見栄えにはきっと満足していただけると思う。



Mini、かつて私も所有していたことがあったが、それはそれはゴキゲンなクルマだった。その愛嬌のあるスタイルはどこから見てもかわいらしく、まるでペットのようだった。
そのMiniだが、メカニックとして触れた際にいろいろ驚くことがあった。Miniというだけあって、とにかくコンパクトなクルマ造りがされている。ラバーコーンを使ったサスペンションもそう。よくこのスペースにサスペンション機構が収まっているな!と感心してしまう。
そしてエンジンとトランスミッション。通常、エンジンとトランスミッションの部屋はそれぞれ独立していて、別々のオイルが入っている。エンジンにはエンジンオイル、トランスミッションにはギヤオイル。ところが、Miniの場合はエンジンのクランク室がトランスミッションケースになっていて、同じオイルで同時に潤滑されている。一般的にギヤはエンジンオイルよりも粘度が高いオイルが使用される。しかし、Miniの場合にはエンジンオイルで全てがまかなわれる。従って、エンジンオイルの中でも固めのオイルを選ぶ必要がある。

オートクラフトmini

オイルフィルターはご覧のようにフロントグリルを取り外して交換を行う。オイルフィルターに限らず、メンテナンスのために頻繁にグリルを取り外すのだが、これはMiniの世界では当たり前のこと。

私が所有していたのは1000ccキャブレターモデル。クーラーは無し。1995年にかなりくたびれた状態で手に入れ、数年かけて外装内装を仕上げながら、そして郊外にドライブして楽しんだ。その後は友人に譲り、やがて手の届かないところへ去っていった。
懐かしいなあ!こんなふうにキレイなMiniを見るとまた欲しくなってくる。
イカンイカン・・・。



MG-RV8、1995年に私が(当時の)ローバー販売店に就いたときには、既にファイナルモデルも殆ど完売の状態だった。MG-Bベースの車体にディスカバリーなどに使われていた3.9Lという大排気量のローバーV8エンジンが搭載されたホットなモデルである。
幌は「傘プラスアルファ」程度の雨対策しかされておらず、サイドウィンド周りにはウェザーストリップすら設けられていない。 パワーステアリングやパワーウインドウなど、現代のクルマでは聞くまでもなく当たり前に装備されている機能も省略されている。
ステンレスマフラーを通して発せられるV8サウンドは力強く、かなり遠くからでもその乾いたエギゾーストノートを確認できるほど。なんとも男らしい「MG」である。

英国ではさまざまなカラーバリエーションがあったようだが、日本には3色だけが輸入された。ウッドコート・グリーン、オックスフォード・ブルー、ナイトファイヤー・レッド。詳しい台数は把握できていないが、感覚的には9割以上はウッドコート・グリーンだと思う。しかし、その3色は実にうまく厳選されたカラーで、例えば他の色を選べたとしても結局その3色に絞り込まれてくる。

オートクラフトMG-RV8

この度、オートクラフトにウッドコート・グリーンのRV8が入庫したのだが、同じ色でのオールペイントを承った。経年で艶を失ってしまったボディーが再生される模様を当ブログで追跡していこうと思う。

RV8、それにしてもそそられる一台だなあ・・・。



mg-fオートクラフトハイドラサスペンションからコイルサスペンションに改造したMG-Fで東京から名古屋まで一気に走った。換装後、初の長距離ドライブだ。
数日前にオートクラフト周辺の品川埠頭あたりをぐるりと回ったときには、段差を通ったときなどのそれまでとは違った振動が少し気になったのだが、今日、普通に高速道路を飛ばした感じでは全く違和感を覚えなかった。神奈川と静岡の県境ではR300ほどの比較的タイトなコーナーもある。更にコーナーの途中でも容赦なく継ぎ目の段差が突き上げてくるのだが、そんな状況でも何の不安感もなくMG-Fは狙ったラインをトレースしていくことができた。
乗り心地も快適。途中、食事のために休憩をとったが、東京から名古屋までノンストップでも全く負担ではない。ハンドルに伝わる挙動も穏やかで、肩が凝ったりすることもない。挙動は全く「普通」である。
これで定期的なハイドラガスの補充から開放された。もちろん、公認改造なので車検の心配もない。MG-Fを、この先も長く維持していく上での大きな課題が解決できた。大事に大事に、丁寧に維持を続けたら、もしかしたら一生モノにできるかもしれない、そんな期待もしてしまう。ハマってしまって抜けられない、そんな禁断の一台を手にしてしまったかもしれない!
"Coild"MG-Fは、しばらく名古屋で過ごし、今月末ごろ再び帰京する予定。テストドライブご希望の方は各店舗まで!どうぞお越しください。



mg-fオートクラフト

MG-Fはハイドラサスペンションからコイルサスペンションへの改造を済ませ、無事に構造変更検査にも合格した。
車検証の型式欄には公認の証である「改」の文字が追加され、「RD18K改」となった。備考欄には改造内容として緩衝装置と明記されている。これで今後はハイドラガスの補充という定期的なメンテナスの必要がなくなったし、もちろん車検も問題なくパスできる。
さて、肝心のドライブフィーリングは?まだオートクラフトの周辺をクルっと回った程度しか乗れていないが、作業を担当した長谷川工場長と私との共通の印象は、「コツコツして乗り心地が悪くなった」こと。もっとも、それは金属性のバネに変わったのだから致し方ない部分ではある。しかし我慢できないほど酷いわけではなく、最初からこうだと言われれば特に違和感を感じることはないだろう。多少の乗り心地と引き換えにメンテナンスフリーを選択したと思えば十分に納得できるレベルである。
あとはもう少しハードに走りこんでみたいところ。郊外のワインディングに連れ出したときには、その実力や如何に!楽しみだ。



mg-fオートクラフト

今朝、MG-Fで名古屋から東京へ向けて出発した。幌を開けると陽射しはまだまだ強いが、それでも流れる空気が気持ちいい!この天気がもう一日早く訪れていれば昨日のゴルフコンペがどれだけ盛り上がっただろう・・・。見上げれば恨めしいほどの青空。そんな未練がましい気持ちを吹き飛ばすように高速をひた走った。

MG-Fを二ヶ月ぶりの里帰りさせた目的はサスペンションの仕様変更。ハイドラガス式からコイルスプリング式への構造変更を行なう。陸運支局での書類検査は既にパスした。これから実際にコイルサスペンションへの交換作業を行なって変更検査を受ける。
この二ヶ月の間にもハイドラガスは少し抜け、今まで下回りを擦らなかった段差でも僅かに摺るようになっている。今回のコイル化によって、従来のように定期的にハイドラガスを補充する必要はなくなる。コイル化によってドライブフィーリングがどう変わるかも楽しみだ。



お盆の連休直前にボキっと折れてしまったMG-Fのシフトレバーだが、もちろん順当な修理方法は英国から純正パーツを取り寄せて交換すること。しかし、見てみれば特に特殊な形状ではなく、ステンレスのシャフトの両端にネジが切ってあるのみ。これなら国内でなんとかなるか?と、アレコレ考えてみた。
まずは大好きなホームセンターへ。ネジの直径やピッチは特殊なものではない。建材として使われることが多い「全ネジ」。機能的にはこれで充分。ただ、理想はネジが切ってある部分は両端だけでよい。ホームセンターで見つけられたものはこれだけだった。
次にインターネットで「スタッドボルト」として検索してみると極めて近いスペックのものが見つかった。折れたシフトレバーの全長は165mm、インターネット通販で見つけたものは175mm、両端に切ってあるネジの有効部分も大丈夫。このまま使えばシフトレバーの長さが1cm長くなるわけだが、別にそれでもよい。シフト操作に違和感があれば端を切り落とせばよい。ちなみに、これなら送料を含めても1,000円でおつりがくる。
試しに金属加工業者に問い合わせてみた。純正と同じ寸法のものをステンレスのシャフトから削りだした場合の見積もりを尋ねてみるとおよそ一万数千円とのこと。
mg-fmgf
削りだしでオリジナルパーツの作成するということ自体にとても魅力を感じるわけだが、あまりにもコストの差がありすぎる。少しだけ迷いはしたが、今回は通販で既製品のスタッドボルトを使用することにした。手前のものが取り寄せたスタッドボルト。シャフト部分は少し細いが、そこは自己責任で!
結局、1cm切り落とし、純正と同じ長さにして組み付けた。
MG-F復活!



暑い夏の夜に相応しく、背筋が冷やっとするような話を…。
いやいや、冗談じゃなく恐ろしい出来事が起きてしまった。

何もかもがゴキゲンのMG-F、直射日光が照りつけようが、少々雨が降り出そうが、お構いなしでオープン走行。今日もルーフを開け、さあ出発!

mgf1その瞬間、・・・あれ?シフトが変…。クタクタのクニャクニャ。リンクでも外れたか?いや、そんな生半可な違和感ではない。そしてシフトノブを持ち上げてみた。あれれ?スルっと抜けてしまった!!!
信じられないが、起きてしまった以上、これを受け入れるしかない。なんと、シフトレバーが折れてしまっていた・・・。

mgf3ブーツを取り外して取り付け部分を確認すると、やはり根元からポッキリと折れていた。
走り始める前でよかった。これが走行中だったら大変だった。
さて、どうやって直そうかな。同じピッチのネジを溶接してつなぎ合わせるか。あるいは、金属加工業者に依頼して、丈夫な金属で新たに製作てもらうか。
転んでもタダでは起きないぞ!ブーツに隠れてしまう部分ではあるが、時々こっそり覗きたくなるような、頑丈でカッコいいシフトレバーを作ってやろう!



mg-f

mgf途中でネタバレ記事を書いてしまったが、ボロボロだったMG-Fのコンソールパネルは、ご覧のとおりボディーカラーに準じたブリティッシュ・レーシング・グリーンに塗装した。
まさに、気分一新。せっかく丸見えのオープンカーなのだから、ちょっとぐらい派手のほうがちょうどいい!暑い夏もルーフ全開で突っ走ろう!




ボロボロになったMG-Fのコンソールパネルをオートクラフトの塗装ブースに持ち込んだ。剥がれ始めているとはいえ、頑固なラバー塗装を溶剤を使って根気よく剥がして下地を整え、そして塗装。カラーは、そう、ブリティッシュレーシング・グリーンである。

ブリティッシュレーシンググリーン


同じローバーグループ時代のランドローバーとMGではあったが、実は厳密にはランドローバーのブリティッシュレーシング・グリーンとMGやMINIのそれとは微妙に異なる。ただ、隣り合わせのパネルになるわけではないし、それよりなによりオートバイオグラフィーの「ついで」の作業なのでこの際細かいことは言いっこなし!ちょっと遊んでみた。笑

MG-Fはコンソールパネルを外されたまま名古屋に置き去り・・。はやくこれを持って帰って組み付けてやりたい。



MGFこれはMG-Fのインテリア。一見、何事もない内装だが、よく見ると大変なことが起きている。
レンジローバーでは2000年〜2002年の2nd時代の後期型もそうだが、インテリアトリムの一部にラバー塗装が施されている。新しいうちは良い。ただのプラスチックではなく、しっとりとした穏やかな反射と、僅かな弾力に高級感を感じる。ただ、それは何事も起きなければ、の話・・。

MG-F現実には、表面はとても弱く、何かモノが当たっただけで簡単に傷が付く。おそらく、これは夏の暑さからくるのだろう。熱で弱り、爪で擦ると汚れがこびりついているかのように表面のラバーが剥がれていく。少しネバネバで、そこに埃が付着して見苦しくなる。濡れタオルで拭くとタオルの繊維が余計に付く。全く、困った素材である。

この剥がれやすい塗装を一度キレイに拭い取り、なんらかの塗装をして見栄えよくしたい。
とりあえず、今日はこのインテリアトリムパネルを車両から取り外した。来週オートクラフトに持っていって塗装エンジニアに相談してみよう。



「脆弱」、最近は頻繁に聞くようになった。もっぱら、インターネット上のセキュリティーの脆さにこの表現が使われている。なので、インターネットがここまで普及するまでは、世間で飛び交う単語ではなかったように私には感じる。というか、私自身、耳にすることがなかった。
今日、読んでいた小説にこの言葉が出ていた。「脆弱な仮説は、あっと言う間に崩れた」というふうに。上手な使い方だと思った。
「脆弱」という単語、私はインターネットが普及するその少し前に知った。1995年のことである。覚えた単語ひとつと西暦と私の歴史を結びつけるなど、まあどうでもよいことなのだが、とにかくそれが1995年という確かな記憶があるというだけである。

1995年、私が転職し、ローバーのディーラーのサービス工場に赴任した年である。そこで出会った代表的なクルマのひとつ、Mini。セールススタッフが、「やめておいたほうがいいですよ、あたなには維持は無理です。」と、口で言わなくとも暗にそう訴えかけながら商談を進めるケースも実際にあった。「きっと、あなたが想像している以上のトラブルが起きると思いますが、心構えは大丈夫ですか?」という風に。
逆に、こんなこともあった。若い、おそらく20代前半の女性がMiniを買いにこられた。例によってMiniに対する注意事項に触れると、「分かってます。大丈夫です!」と、力強い返事が返ってきた。「父に『Miniを買いたい』と相談したら、『甘い!』と怒鳴られました。『イギリス車のこと、ちゃんと理解しているのか?!』って。それで、私、ずいぶんMiniについて勉強しました。グリスガンが必要だって分かって、それでちゃんと用意しました。」と。
グリスガンとは、サスペンションのボールジョイントにグリスを注すための専用工具である。ある程度の知識と工具の準備を済ませ、ようやく父親からの許可をもらったのだと。

当時のMiniとは、まあそんなクルマで、いろいろ起きるトラブルも苦労も全部ひっくるめて生活の一部として楽しむような、一種の家族のような感覚だときっとうまくいくクルマだと感じていた。「お父さん、犬を飼いたいんだけと」「思ったよりも大変だぞ、覚悟がいるぞ!」という感覚に近いかな。実際に、私もMiniのある生活を何年か過ごしたが、ツーリングの朝に燃料が漏れてスタートできなかった日もあったし、友人のMiniは、街中で渋滞にハマルとオーバーヒートするので、裏通りをグルグル回って冷やしてからまた元の渋滞に戻ってきたりして夏を凌いでいた。あらゆることを大目に見ることが必要で、乗り手がMiniを労わってやらなきゃいけないときもある。私が乗っていたMiniは中古で買うときにクーラーがついていないものを選んだ。当時のMiniにクーラーは負担とされていて、それなら暑さを私が我慢すればよいことであった。


話を1995年の「脆弱」に戻すと、入庫した中古車のMiniの車検証入れの中から、Miniについての注意書きのコピーが出てきた。コーピーが何度か繰り返され、文字は歪んでいた。二つに折りたたまれたコピーは印刷面が張り付いて、パリパリと捲ると更に読み難くなった。原本はメーカーによって印刷されたものであったような、確かではないが、そんな記憶がある。

その項目のひとつに、こう書かれてあった。
・燃料タンクキャップは脆弱です。

「おい、なんて読むんだよ!だいたい意味は分かるけどな」。仲間とそんな会話をし、誰かが辞典で調べ、「ぜいじゃく」と読むことが分かった。
輸入車に関する文献には時々あることだが、翻訳する人の表現によっては、普段我々が使わないような言い回しになることがある。ワークショップマニュアル(修理解説書)などもそうだった。かろうじて日本語になっているだけでラッキー、そんな文章も珍しくなかった。
「脆弱な燃料タンクキャップ」、この表現も、そんな事情の表れではないかと私は思った。


私は今日までに三種類の「脆弱」に触れた。コンピューターセキュリティーの脆弱、村上春樹の小説に出てくる脆弱、そしてMiniの燃料タンクキャップの脆弱。

今日は「脆弱」という単語について引っ張ってみました。



曲にしよう。
「脆」を訓読みで「もろ・い」と読めば、そんな歌詞の曲は珍しくない。
浜田省吾さんの「A NEW STYLE WAR」では、「愛は時にあまりに脆く・・・」と唄われている。櫻井さんも「to U」で同じように「愛」を表現している。「愛、それは強くて だけど脆くて」。
今夜は、Bank Bandで「to U」。



autocraft_rover75夕方、東京都港区のオートクラフトを出発。東名高速道路で名古屋へ向かった。今日の相棒は先週会長から譲り受けたROVER75。今日の天候なら、きっとこの時間に富士山のシルエットが観られると計算していた。ここは足柄サービスエリア。75の後姿がひきたつ光景だ!
そういえば、こんなに長い時間75を運転するのは初めての経験である。高速走行も初めて。75の初ドライブがおよそ360kmの長距離ランになった。しかし、予想どおり非常に快適。会長は、これで頻繁に東京〜京都のドライブを楽しんできた。名古屋など、ほんの中間地点。
今日も、途中で蕎麦を掻きこんだだけで、あとはノンストップ。この75の走行距離は現在およそ95,000km。右のドアミラーのモーターの噛み合いが悪く、電動格納機能に不具合があるぐらいで、あとは絶好調。既に絶版車なので、心配といえばパーツの供給体制。供給が終了してしまったパーツが必要になるような故障が起きないことを祈りながら、いけるところまで乗り続ける予定。
リヤシートには75のワークショップマニュアル(修理解説書)が詰まれていた。会長が載せたのだろう。壊れたときは自分でなんとかしろ!ってか?頑張ります!



オートクラフトROVER「加藤さんさあ、コレ乗ってよ!」
夕方、私がROVER75(セブンティーファイブ)を眺めていると、大橋オートクラフト会長がニコニコしながら歩み寄ってきて突然そう言った。
「オレさあ、仕舞い込んであるMG-F引っ張り出してきて乗るからさあ!」と。
この75は会長の社用車。特に物欲しげに見つめていたわけでもない。しかし、75はずっと興味を持ち続けてきたクルマ。そんな気持ちを察してくれたのかな?会長の気が変わるまえに「乗らせていただきます!」と即答。

オートクラフト75この75というクルマは、随所に英国らしさが盛り込まれていてとても好きだ。
1999年、ローバーグループ(ROVER、LANDROVER、MINI、MG)がBMW傘下に入った。75はちょうどその頃作られたクルマなのだが、BMWとしては傘下に入れたROVER車と従来のBMW車が市場でバッティングしないよう、セダン同士の両車を似ても似つかない姿に仕上げた。
そんなわけで、BMW車は(当たり前だが)ドイツ車らしく、ROVER車は英国車らしさがより強調されたデザインになった。ホンダと技術提携された1980年代以前のROVERを知らない私にとっては、初めて見る英国らしいROVER車が75だった。もっと人気が出てもおかしくないクルマだと思ったが、その後BMW社から切り離され、消滅していく流れには逆らえなかった。そんな悲しい運命を背負ったクルマなのだが、私は75をROVERの傑作であると感じている。

またまたオモチャが増えてしまった!



昨日に続き、ローバーの話を。

今日は、ローバー・グループの中の、いよいよ本題「ROVER CARS(ローバー・カーズ)」について。
私が、ローバーディーラーに就いた1995年当時のローバー・カーズのラインアップは、アッパークラスから、800シリーズ、600シリーズ、400シリーズ、200シリーズ、100シリーズ。高級サルーンから小型大衆車までの一般的な乗用車のラインアップである。ホンダと技術提携していた関係で、ほとんどの車種にホンダ製エンジンが搭載されていた。イギリス色を強く望むファンには寂しい部分でもあったが、信頼性に期待する日本でのファンには自然に受け入れられている感もあった。実際、1994年から1995年にかけてフェアプレー政策と名づけられた円高還元の値下げ施策も成功して爆発的に売れ、当時、国内では輸入車登録台数トップのフォルクスワーゲン・アウディグループを脅かすほどにもなっていた。
当時の800シリーズはレジェンド、600シリーズはアスコット・イノーバ(アコード)、400シリーズはコンチェルト、200シリーズはシビックと、ホンダ車と共通のコンポーネントから設計されたいた。しかし、特にインテリアではレザーシートやウッドパーツを使ってうまくイギリス色が演出されており、ホンダ車と共通部分があることを感じさせなかった。それも人気の秘訣だったと私は思う。
当時、私の一番のお気に入りは200シリーズの2ドアクーペにターボチャージャー付きエンジンが搭載された220COUPEだった。220COUPEにはホンダエンジンは搭載されておらず、ローバー製Kシリーズ2リッター4気筒エンジンだった。英国車らしいウッドパネルが配されたダッシュボードを持つクーペが、シフトアップ時にもホイールスピンさせるほどのパワーがあり、そのアンバランスさが妙に魅力的だった。あと、個人的にはホンダは好きなブランドだが、何故だか、ローバーエンジンが載ったローバー車のほうが気になった。
そんな風にローバー・カーズに触れながら、徐々に英国サルーンにも惹かれるようになった。

ROVER 75 AUTOCRAFTレイブリックをスタートさせ、徐々にローバー・カーズから遠ざかった1999年にローバー・75がデビューした。既にホンダとの提携が切れ、BMWの資本下になっていたローバー・グループだったのだが、ダイレクトにBMWエンジンが搭載されることはなかった。
ローバー・75に採用されたのは、フリーランダーと同じKV6というシリーズのエンジンだった。それまでのホンダ色がうまく抜け、スタイルは内外装ともにとてもイギリス車らしくなった。(イギリス車に「らしい」という表現も変だが・・)
そして、私はこの75のスタイルはとても気に入った。ただ、その要因は忘れたが、このクルマは発売直後から近い将来日本から撤退してしまうというような危機感と背中合わせだった。


レイブリックはランドローバーのみを取り扱ってきたので、その後のローバー・カーズなどランドローバー以外のローバー・グループ各車の動向についてはただ客観的に見ているだけだった。しかし、オートクラフトではその間も当時のローバー・グループ車全てを受け入れており(開業当初からMINIだけは取り扱いが少なかったが)、現在もローバー・カーズやMGを維持されている多くのユーザーさんとお付き合いがある。実際、今日現在でも、オートクラフトのサービス工場には10数台のランドローバーに混じって、6台のMGと2台のローバー・カーズが入庫している。
そして、私自身再びこれらのクルマに対する興味も深まってきたわけで、入庫していただいたお客さまのローバー・75などを眺めながらウットリしているわけである。

何年か前にMGとローバー・カーズがひとまとめにされて中国の上海汽船に買い取られた旨のニュースは耳にしたが、その後どうなったのかな。いずれにしても、既に生産されていない車種。かろうじてパーツの供給があるのは幸いである。
ローバー・75、このクルマも私の中では既に「一度乗ってみたい一台」にリストアップされている。


高性能スポーツカーにしか興味がなかった人間が、1995年の出会いによってその人生観が大きく変わったという話でした。


長くなったついでに、今夜は曲も紹介しよう。
ROVERの記事と歌詞の内容とは全くリンクしないが、歌いだしのワンフレーズだけで今日の曲に抜擢された。1995年に私がローバー・グループの様々なクルマに出会ったという経験は、今思えば、一秒で人生を変えてしまった火花のようなものである。
今夜は浜田省吾さんで「BREATHLESS LOVE」。



ROVER(ローバー)の歴史は長い。私はそのほんの一角しか知らない。今日は、私が経験してきた限りのローバーに関するお話を。

ローバーという名前は知っていた。しかし、車種構成や排気量、シャシの構造など、それまでは一切知らなかった。というのも、それまでの私はスポーツカー一辺倒だったからである。スポーツカーといっても更に細かくカテゴリー分けされるが、私が好むスポーツカーは速いことが絶対条件だった。その速さも最高速やゼロヨン加速のような尖がったものではなく、峠やサーキットを走って速いクルマである。なので、そんな私が、ローバーの特定のクルマに興味を持つことはなかったわけである。
「それまで」というのは1995年の春までのこと。私が当時のローバーのディーラーのメカニックとして赴任した時である。

MG ROVER AUTOCRAFTここでもう一度、ローバーに関する整理をしておこう。
現在はROVERという自動車メーカーは消滅しているが、今でも「ローバー」という言葉は存在する。実際にこの業界にいると頻繁に耳にする。そして、みなさんが言うローバーにはいろいろな意味がある。なぜ、いろんな意味を持つようになったのか?これは私なりの答えである。
私がローバーに携わるようになった1995年当時のこと、大きくローバーといえば、ローバー・グループのことだった。ローバー・グループとは、「ROVER」「MINI」「MG」、そして「LAND ROVER」の4ブランドを取り仕切るメーカーだった。車名としての「ROVER」と、会社としての「ROVER GROUP」とが混乱しないように、グループ内のROVER車を「ROVER CARS(ローバー・カーズ)」と呼ぶようになっていた。
日本国内では、その全てをローバー・ジャパンが輸入販売しており、車検証上では、それら4ブランドの車名は全て「ローバー」だった。もちろん、ランドローバーも全車「ローバー」である。
「ローバー・MINI」と呼ばれるのもMINIが一時期ローバー・グループに仲間入りしたいたからであって、ローバー・グループの中では、日本で最も知名度があったのがMINIであった。なので、ある人が「ローバー」といえば、=MINIのことだったりするわけである。
そして、現在ではMINIはBMWグループに属しているので、BMW・MINIであることはご周知のとおり。
1996年にレイブリックを始めて以来、取り扱い車種の説明をするのに「イギリスのランドローバー」という言葉をよくつかう。それを聞いた人の多くは「ローバー」だけが印象に残り、MINIの専門店をしていると思っている人もいた。そして、初めてレイブリックに訪れてくれた時には、「へえ、レンジローバーやってるんだ。」と。
そんなわけで、ひとことで「ローバー」と言っても、それがMINIを指すことなのか、いややはりROVER CARSのことなのか、ランドローバーを含めたローバー・グループの全車を意味するのかは個人々々であり、ケースバイケースなのである。

ローバーに限らず、世界中の自動車メーカーは合併・吸収を繰り返し、その組織図はとても複雑に変化し続けている。私も、自分が直接携わっている時代以前のROVERのことはほとんど知らない。

タイトルどおり、今夜ははROVER CARSの話をしはじめたのだが、結論に至る前にずいぶん長くなってしまった。
そんなわけで後編は明日以降に・・。



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